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北北西に進路を取れ

映画「北北西に進路を取れ」

1959年のアメリカ映画です。

監督は言わずと知れたアルフレッド・ヒッチコックです。

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主演はヒッチコックのお気に入りの男優ケーリー・グラントです。

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ケーリー・グラントは広告会社のお偉いさんを演じてます。ホテルのロビーで身に覚えのない人に間違わられ、ある邸宅に招かれるんですね。

ヒッチコック得意の「間違い」からストーリーは始まります。

邸宅には、タウンゼントという男が待っていた。この男はケーリー・グラントを某国のスパイだと言って疑わないんですね。でもケーリー・グラントには身に覚えがない。

ケーリー・グラントは命からがら邸宅から逃げだします。

そして、容疑をかけられたスパイの正体を探ろうとするんですが、形跡はあっても姿を見ている人は誰もいないんですね。

そして、あの邸宅にいた男タウンゼントが、演説するため国連会場に出席することを知るんですね。

ところが、会場にいたタウンゼントは、あの日邸宅で会ったタウンゼントとは別人だったんです。

混乱するケーリー・グラント。

次の瞬間、タウンゼントは何者かの手によって、後ろからナイフを刺され倒れます。 

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現場にいあわせたケーリー・グラントに容疑がかけられ、追われる身となるんですね。


ヒッチコック作品のなかでも最も娯楽色が強い作品ですね。


影のみえない相手に追われるケーリー・グラントが、広大な農場で小型セスナ機に狙われるシーン。

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また、アメリカ歴代大統領の顔が彫られたラシュモア山頂で繰り広げられるクライマックスの対決シーン。

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広大な自然のなかで繰り広げられることで、より目で楽しめるアクションシーンとなってますよね。大きな自然と小さな人間との対比ですね、ヒッチコックのもつ目ですね。


また、ケーリー・グラントは列車のなかでとある女に出会います。なにか隠しもっている女なんですね。もちろん、この女とのロマンスも描かれていきます。


そして、ヒッチコック監督のコメディ要素もプラスされています。

会話の隅々にシャレのきいた台詞が並べられてます。ケーリー・グラントの優雅さにぴったりはまってます。

しかし、ケーリー・グラントはひとつひとつの動きが本当に洗練されてますね。

ケーリー・グラントが役者としてもつ優雅さが、この作品をどこか洒落たユーモアあふれる作品にしてます。

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そして徐々にこの作品のミステリーの霧が晴れていきます。

映画のすべての要素がつまった、なんとも贅沢な作品ですよ。


ケーリー・グラント以下ほかの役者もいいですね。

謎の女を演じるのがエヴァ・マリー・セイントですね。

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ケーリー・グラントとの列車内でのキスシーン。キスしたまま列車は真っ暗なトンネルに突入していきます。SEXを暗示するシーンですね。


ケーリー・グラントの命を狙う、邸宅に招きいれた男を演じるのがジェームズ・メイソンですね。

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地味だけど、その演技力には定評があるイギリスの名優ですね。

ジェームズ・メイソンの部下役で若いころのマーティン・ランドーがでてます。

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印象に残る顔ですよね。ヒッチコックもその顔が気に入ったのではないでしょうか。1994年のティム・バートン監督作品「エド・ウッド」では1930年代にドラキュラ役で一世を風靡した俳優ベラ・ルゴシを演じ、アカデミー賞助演男優賞を受賞しました。

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またヒッチコック作品は、作品ごとに話題に事欠かないことでも有名です。

この作品でも、カフェテリアで銃を発砲するシーンがありますが、奥のほうでエキストラ役の男の子が、発泡するまえに耳をふさいでます。何度もリハーサルするんで、発泡するタイミング覚えちゃったんですね。


すみずみまで楽しませてくれるヒッチコック監督ですね。

ちなみに、題名の「北北西」ってちょっとおかしいでしょ。北北西っていう方角ないもんね。どこか非現実的なこの作品の色を、題名からも表してるんですね。


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