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音楽で互いに成長しあえるライバルでもある仲間

松岡茉優の演技は良い。ちはやふるでの若宮詩暢の演技は、主演の広瀬すずを食ったと言っても良い。その彼女がピアノの天才を演じる「蜜蜂と遠雷」を観た。

4人のコンテスタントと響き合うストーリー

母親の死後、音楽界から離れた、かつての天才少女、栄伝亜夜。ルックス良く、演奏技術も良い、コンクールの大本命、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール。楽器店勤務し家庭を持つ、年齢制限ギリギリで参加する、高島明石。コンクール経験がない新人、著名ピアニストに指導される天才、風間塵。この4人が交差することで物語が進んでいく。
音楽コンクールに挑む物語だが、音楽がメインというよりは、この4人が成長してくこのがメインになっている。亜夜、マサル、塵ら天才が見えている景色、思いが互いに共鳴している。天才側の世界に行けなかった明石も、生活者での視点で物語を描いていくし、だからこそ観客側に近い視点で進んでいくから、この作品にのめり込みやすい。

天才を演じるのは天才

松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、この作品のキャラクターにピッタリな役者達だ。しかし、一番ピッタリ、一番ビックリなのは、塵を演じる鈴鹿央士だ。名前を聞いたことは無かったし、顔も知らなかった。そりゃそうだ、今作がスクリーンデビューの新人だからだ!※エンドクレジットにも(新人)って付いてた笑
新人だし、演技も凄くて、撮影を楽しんでいる。まるで天才!演じた塵と驚くほど似ている!
余談だが、彼をスカウトしたのは広瀬すず。初めに食われたって書いちゃったけど彼女の演技も好きですよ笑。鈴鹿央士を発掘してくれてありがとうございます。

映画だけでなく原作も

直木賞、本屋大賞をダブル受賞して、映像化不可能と言われていた原作。私は小説はあまり読まないのですが、思わず原作に手を出してしまいました。まだ上巻の半分ぐらいまでだけど、めちゃくちゃ面白い。映画の2時間では収められない細かな描写が良い。文章と映像とアプローチが違うから、どっちから蜜蜂と遠雷に入っても楽しめる。読み終わったら、もう一度観に行こうかな笑

コンテスタント達の葛藤や戦いを知れたから、クラシック音楽にも興味が出てきたな。登場人物4人それぞれをイメージしたアルバムが発売されているので、それで勉強しよっと!

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