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我々の人生は喜劇だろうか

観た人によって評価がバラバラになる。ジョーカーはもの凄く難しい映画だ。
バットマンのヴィラン「ジョーカー」が主役の作品だが、バットマンのようなヒーローが登場したり、コミックみたいな展開は一切ない。ヒーロー映画だなんて思って気軽に観に行くと、相当な反撃を食らうことになる。アメリカでは警戒態勢が取られるほどだし。
しかし、作品の完成度は高く、主演のホアキン・フェニックスの演技も素晴らしい。多くの人に観て貰いたい。

ジョーカーになっていく

仕事で疲れたり、世の中に苛ついたり、様々な負の感情を持つことはあるだろう。それが終始スクリーンから観客に襲いかかってくる
主人公のアーサーは、笑いが止まらない病気を持っていたり、仕事が上手くいかず、人生に疲弊している。フィクションではあるが、現実と何一つ変わらない内容が続き、観ていて辛い。しかしアーサーの心境が良く分かる。様々な要因からアーサーはジョーカーへとなる。それが納得できてしまうのだから、この作品は恐ろしい

他作品のジョーカーと違いは?

好きな映画は何かと聞かれたら「ダークナイト」と答えるし、その理由にヒース・レジャー演じるジョーカーが好きだからと挙げる。
今作のホアキン・フェニックスが演じるジョーカーも良かったが、どっちが好きかとなると、ヒースになる。それは何故か。
ホアキンジョーカーは徐々に変化をしていく。最初は心優しいアーサーだが、次第に堕ちていきジョーカーへとなる。その演技力は圧巻でしかない。
ヒースジョーカーの方は最初からジョーカー全快だ。銀行強盗、病院爆破、アクションも満載だ。
ショートケーキのイチゴは最初に半分食べ、最後にもう半分食べるタイプの私は、最初から最後までジョーカー全快だし、爆発もたくさんあるヒースジョーカーの方が好みなのだろう。

ジョーカーみたいに犯罪を犯すようになってしまうことはないが、自分の中の何かを変えてしまう力を秘めた作品であることには違いない。
見終わってからすぐに感想をまとめられないし、しばらく経ってからもまだジョーカーの余韻が続いてくる。特にあの笑い声

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