時間をかけるところ、省くところ

いつもありがとうございます!
山口竜太です。

薬剤師、ノンテクエヴァンジェリスト、イベンター、一児のパパなどしてます。
肩書きはメディカルアーティストです。
唯一無二の肩書きで、世界を変えたいとか言っています。

先日、Twitterの鍵垢のフォロー・フォロワーが共に1000人超えました。
開設してから1週間経たずにこの広がり。
鍵垢はTwitterにありがちな罵詈雑言や、批判的なコメントが一切なく、見てて元気になる投稿ばかり!
これからは、オープンなSNSではなく、クローズドなSNSが流行るのではないかな?
と、思っている山口です。


さて、今日は私の仕事の仕方について!

私は今、薬剤師として在宅医療に従事しています。
薬剤師の在宅での役割は、まずは服薬管理。
飲み残しの薬を把握することから始まる。
数年前の薬が残っているのは当たり前。
その量もゴミ袋いっぱいになることもザラなんですね。
やっぱりね、薬、飲めないんですよ。
この辺の話しはまた今度するとして、今日はその先!
服薬管理が落ち着いてからの薬剤師の役割、私の仕事についてです!

ではいってみましょう!


薬の配達はしない

在宅医療に従事して4年が経ちました。
この4年間で私がまったくしていないこと「薬の配達」です。
コレって他の薬剤師からしたら驚愕的なことで、「薬剤師の在宅医療=薬の配達」となっていることがほとんどなんです。

あくまで、私はこれをしていませんよって話しで、「薬の配達なんて無意味」ってことではありません!
薬がちゃんと患者さんの手元に届くことは、薬物治療の大前提。
当たり前だけど、薬がないことには飲めませんからね!
決して「薬の配達なんて無意味」とは言っていません!
そこはおさえておく。

で、私の仕事なんですが、まず薬の配達はしない。
薬の配達は別の人に任せて、私は違うことをする。

何してるの?ってなると、「人をみている」ということをしている。


人をみる

薬剤師が人をみるってどういうこと?
薬剤師に限らず、医療従事者はみな人をみています。
医師はもちろん、看護師も理学療法士も管理栄養士も、そして薬剤師も、人をみています。

例えば医師。
医師は人をみて、「この人の不調の原因はなんだ?」と考えています。
それが風邪だなぁってなったら、風邪薬を出してくれる。
と言った感じで、人をみて考えている。

薬剤師も同じで、人をみる。
人をみて「この薬はこの人にあってるかなぁ?」ってなことを考えてる。

薬があってるかどうかってのは、簡単に言うと「ちゃんと効果出てるかな?」ってことと「副作用は出てないかな?」ってこと。
これを人をみて考えているのが薬剤師。


私は、この人をみるというところに、とにかく時間をかける。
時間だけでなく、体力も思考もかける。

そのために、薬の配達というのはアウトソーシング、つまり私はしないということ。
アウトソーシングの仕方には工夫が必要で、薬を間違ったり、違う人の薬を渡すと大問題だから、そこはそこでとても大切。
ま、これもいずれどこかで。


私が人をみることで薬が減っていく

薬剤師は医療従事者の中で最も薬に詳しい。
同時に、最も薬を怖がっている。
薬に詳しいとは、副作用についても詳しいということ。
薬を見ると、副作用が頭に浮かぶ。
「この薬であの副作用が出るかも」って常に怖がっている。
だから、「◯◯さんの体調が悪い」って行くと「え!?(あの薬かな!?!?)」ってなる。

実際、見過ごされてしまっている副作用も少なくない。
見過ごしているって言うと、それあかんやん!ってなりそうだが、事実、副作用の判断て難しい。

むくみなんかは、薬の副作用でよく起こるが、病気でなることも珍しくない。生理的にむくむこともある。
そんな中、「それは薬の副作用です」と言い切るのは至難の技。
「薬の副作用かもなぁ」がギリギリ言えるライン。

薬の副作用かもしれないし、病気のせいかもしれない、生理的な現象で、たまたまかもしれない。
そのために、「実際は」薬の副作用であったとしても、見過ごされてしまう。
しかし、それが「実際」そうかどうかは神のみぞ知る領域。
難しいんです。


この難しさに挑むためには、絶対的にそこにかける時間が必要となる。
時間をかけて、体力と思考をそこに注ぎまくらないといけない。
体力と思考をかけまくって、はじめて「他の可能性もあるけど、やっぱり副作用な気がする」ぐらいにまで持っていける。
確信、確定はできない。
それでも、「副作用な気がする」までもっていけたら、「一度やめてみるか?」ということができる。

薬は飲み続けることで意味を成すものが多いが、一度やめてみるってこともできる。
それは色んな条件が必要で、自己判断はできないが、薬剤師、医師、看護師などでのチームで対応すれば、条件が揃えば、いける。

そこに、力を入れる。

そうしていくと、結果的に「やっぱり副作用だったね」ってなることがある。
「違ったね」ってこともあるが、トライして初めて、「副作用だったかどうか」がわかる。

その光明のために、時間をかけるし、体力を、思考をかけていく。

どこにチカラをかけて、どこで上手く抜いていくのか。
時間をかけるところを作るために、省くところが大切。

そんなことをしているのが、私の仕事。

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