【江ノ詩夏〜喫茶夏休み】vol.41『バトン夏』

小さな手を 母ちゃんにつながれ
ゆっくり てくてく

炎天下 買ってくれた パインアップルのアイス
すっごく冷たくて 甘くて おいしくて

なんだろう?
ベビーカーの妹が またぐずってるみたい

進む度 近所のおじさんやおばさんが話しかけてくる
みんな笑顔

あっ このおばさん きっと長くなるぞ...

アイスがなんだかポタポタしてきた...

でも 飴ちゃんたくさんくれた やったー!

やっとまた ゆっくり てくてく


砂山って呼ばれてるとこに近づいてきた
年上のサワちゃんって子たちが登って遊んでいる

こっちにきづいたサワちゃんがかけつけてきて
母ちゃんになにかを話しかけてた
僕にも「今度あそぼうねっ」て言って
友達のもとに走っていった

またゆっくり てくてく

たしか あの後 ジャスコに行ったんだ
たしか あの後 サワちゃん引っ越しちゃったんだ...

セミがミンミンにぎわっていた

そんな炎天の とある日の記憶が
 
つきまとう 夏
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