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【Race Report】明治神宮外苑大学クリテリウム

大会名:全日本学生RCS最終戦・第17回明治神宮外苑大学クリテリウム

開催日:2023年2月26日

会場:東京都・明治神宮外苑外周コース

天候:晴れ

カテゴリー:男子大学生グループ1(大学対抗)

コース:1.5km × 29Laps = 30km

リザルト:個人11位 大学対抗2位🥈



メインサポート

ホイール:DT Swiss ERC 1100 Dicut 45



使用機材


バイク:Canyon Aeroad CFR



ウェア:Sunvolt S-Ride Proパフォーマンスセパレートワンピー




グローブ:Sunvolt S-Ride エアログローブ




ボトル:Beka



2022年度のRCS最終戦。舞台は今年も明治神宮外苑でレースが開催された。学連の大会の中でインカレ、全日本学生選手権に次ぐ大きな大会で都心開催であり注目度も高いレースだと感じる。昨年の全日本選手権マウンテンバイクXCOぶりのレースでとても楽しみにしていた。

今大会の目標は個人優勝と大学対抗の表彰台を獲得すること。今年はピーキングを重点的に計画しており、7,8月に合わせるためにこの大会に向けて特にインターバルトレーニングは行っていない。今の時期は基本ベース強度でじっくりと基礎を築くためのトレーニングを行っている。短時間高強度のクリテリウムに対応できるかどうか分からなかったが不安はなかった。監督やコーチとのアドバイスをいただきながらトレーニングしていたので今までとは違った大会に向けたトレーニング方法だったが、レースに集中することはできていた。

昨年は個人での目標しかなかったが、今年は大学対抗を狙える走りができると考えていた。オフシーズンはチームメンバーと一緒にトレーニングすることを積極的に取り組んでいて全体のレベルアップを実感していた。今までと比べると確実に成長していると感じた。今まで大学対抗を狙うのは厳しかったが今年は行けるのではないと楽しみにしていた。

DT Swiss ERC 1100
なかなか良い写真やと🤳

今大会はマルイ様からDT Swiss ERC 1100をサポート頂いた。この2年間は主にARCシリーズを使用していたのでERCシリーズを使うのは初めて。ARCは空力特性に特化した最速ホイールだが、ERCは長距離を進めためのエンデュランスモデル。レースならARCの方が良いと感じる方は多いかと思われるが、ERCも最新世代のDT Swiss aeroスポークや180 Areoハブを搭載しており空力はとても良い。立ち上がりの多いクリテリウムではそこまで高いハイトは必要ないのでERC 1100 Dicutの45mmハイトを選択。レースで使うのが楽しみだった。


レース当日は移動を兼ねてスムーズに会場入りできた。久々に感じるレース会場の熱量と緊張感が入れ混じった雰囲気が良かった。今回は大学の応援団や吹奏楽部がきておりテンションアップ。近年コロナで謹慎されていたが憧れだった各大学の応援が復活して良かった。これぞ「神宮クリテ!」てな感じで盛り上がる会場は最高。今年は早稲田と立教だけだったが、来年は立命館の応援団やチアが来てほしいなぁと考えていた。来てもらうにはそれ程の成績が必要になってくるであろうことなので来年のために今年頑張らないと。

Photo by @kazutaka.Inoue
応援団の迫力📣

コースは毎年恒例のレイアウトだが、最終コーナーのヘアピンカーブの位置が伸びていた。銀杏並木の180°カーブやレース後半の狭くなる道幅など落車の危険性は高い。レース中はペースも上がるのと選手の数が多いのでポジショニングは重要だと感じた。路面状況や風向き、コーナー立ち上がりなどを確認して試走を行った。

Photo by @beka
試走なう

レース前のチームミーティングでレースの確認。大学対抗は目標の一つだがあくまでも優先は個人の成績。特にチームプレーは意識せず各自で成績を狙うことで結果は必然的に後からついてくるから。個人としては積極的に動いて様子を見つつ、臨機応変に対応すること。神宮クリテは集団スプリントになる展開が多いが、2年前は逃げが決まっているので絶対に集団スプリントになるとは考えにくい。周りをよく見て有力選手のマークを心掛けた。

スタート直後からペースが上がるが集団先頭付近をキープすることができたが、レース序盤2周目に入る直前の段差でシートポストが下がるメカトラに見舞われた。レース前にすべてのボルトの締め直しを行っていた。しっかりと対策を行っていたので想定外だった。ピットに入って元に戻そうかと考えたが、落車でもない整備不良に扱われる可能性が高く、ニュートラルは適用されないと思い、そのままのサドル高で続行。

Photo by @kazutaka.Inoue

レース序盤にメカトラが起きてしまいレースプランであった積極的に動くことは除外した。少しでも先頭付近にポジショニングし最後のゴールスプリントに目標を切り替えた。サドルが下がってしまったデメリットはとても大きいがメリットを上げるとするなら普段よりも前傾姿勢なので空力が良かったことくらい。後ろにつけば完全に空気抵抗を削減できるほど身を縮ませることができる。少しでもストレスを良い方向へ考えることができたのは今までの自分だとできなかった。レース中に余裕があったからこそ考えることができた。

Photo by @beka

幸い大きなアタックが少なく楽に感じるペースでレースが進んだ。昨年はアタック合戦だったのが今年はけん制ばかりでペースは遅く感じた。結果的にメカトラの自分には好都合にだった。と同時に逃げが決まる可能性はないと考えた。皆最終スプリントに向けて脚を貯めていられる状態にあると感じた。

Photo by @kazutaka.Inoue
銀杏並木の180°コーナー

ただ予想してた通りにヘアピンカーブでの落車が相次いでいた。幸い落車に巻き込まれることがなかったが、いつ巻き込まれるかわからない状態化にあるので集団前方にいることは終始心掛けた。コーナー後の立ち上がりも比較的楽なメリットがある。丁寧に焦らないように意識していた。

Photo by @beka

最終周回に入りようやくスピードが上がった。最終コーナーには3番手以内で入ることを目標にしていた。神宮クリテは最終コーナーでの順位で勝敗が決まるので脚を使ってでも前に上がろうとした。しかし考えることは皆同じ。先頭に出たは良いもののシッティングだとパワーが持続できず、狭くなった道幅で埋もれてしまった。スプリント体制に入った時にはもう既に遅し。11位でゴールをした。

レース後はかなり身体に余裕があり不完全燃焼となっていた。余裕があるのなら勝てよと自分にツッコミたいが、、、。だからこそ自分の限界までの走りができずに悔しい気持ち。いつもならメカトラの対策を怠っていたが、今回は事前に対策をとっていたので余計に嫌な気分だった。けどいくら対策を行ったとしても今回のメカトラは自分自身の責任。今週末には富士クリテリウムチャンピオンシップがあるのでそこでリベンジしようと気持ちを入れ替えた。

メカトラについては段差でシートポストが5.5cmほど下がっていていた。ネジは規定トルクで締めていたので問題はグリスだと考える。レース前にカーボングリスは塗りなおしていなかった。1,2か月ほど前に塗りなおしていたが最近は外でのベーストレーニングが多かったので薄れてきているのも想定より早かったのだと思う。対策できるメカトラは万全に対策しておきたい。これ以上メカトラで悔しい思いをするのはしたくない。。

Photo by @fu_fu_1509
良いポジションで展開できていた

しかし、この大会で得られたこともある。
1つ目は想像以上にレース中に余裕を持てていたこと。インターバルトレーニング無しで臨むことに多少不安があったが全く問題なかった。むしろレースが楽に感じた。冬の乗り込みのおかげでベースができていたおかげか、ただ単にペースが遅かっただけか。後者の方が可能性大だが、これに関しては今週末のレースで分かるだろう。
2つ目は集団での位置取りキープが上達したこと。極端にポジションの上げ下げがなくなったと監督とコーチから頂いた。確かに比較的同じ位置をキープできていると感じた。先頭付近にいることでコーナー後の立ち上がりも楽であり落車に巻き込まれる危険性も少ない。DT Swiss ERC 1100との相性も非常に良かったと感じる。加速も巡行も補える45mmハイトの選択は間違っていなかった。

Photo by @kazutaka.Inoue
大学対抗2位🥈

そして最後は大学対抗2位を獲得できたこと!個人の結果は上手くいかなかったが、大学対抗は目標を達成することができた。最終的にチームメイトのゲオルゲが7位に入ったことで自分とのポイントから2位となった。結果的に一人一人が個人の走りに集中するプランが成功した。今までの個人での表彰台は経験があるが、チームとしての表彰台はなかったので嬉しかった。この冬にチーム全体で取り組んできた成果が結果に繋がった。三人で表彰台に乗った時は正直窮屈だったが、それはそれで普段味わえない嬉しさだった。 

チームメイトと記念に📸

次戦は今週末に開催される富士クリテリウムチャンピオンシップ。国内プロチームと走れるチャンスのレース。不完全燃焼の気持ちを思い切りぶつけていこうと思う。2023シーズンはまだまだこれから。失敗を力にし繰り返さないようにしていきます。今年も沢山の楽しみなレースがあるので優勝できるように精進します。

沢山の応援、サポートありがとうございました。
沢山の応援が力になりました。今後もよろしくお願いします!

立命館大学自転車競技部 高本亮太

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