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これ以上成長しなかったら会社を辞めたほうがいいよ。

『人は簡単には変わらない。いや、人は変われる生き物だ。』

そんな議論をよく耳にすることがある。

あなたに聞きたい。人は変われる生き物だと思いますか?

僕は、正直どちらも正解だなと思う。
それはどういうことかというと

人は変われる生き物ではあるが、簡単には変わらない。ということ。

その変われるか変われないかの大きな境目にあるのは「危機感」「覚悟」がどれだけ本人にあるのかどうか。そして、考え方を変えられるかどうかだと思う。
変わりたいと言う人は多く見るけど、危機感や覚悟がないと言っているだけで何も変わらないと正直思う。

それは、自分自身が身をもって変わることの難しさと変わることの可能性を体験したから言える部分がある。

正直、自分にとっては黒歴史だけど
今回の言葉の企画の課題にある「あの感情に今、名前をつけるなら」というテーマに対して改めて振り返ってみようと思った。

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・・・さて、過去に遡ろう。遡ること7年前。社会人になって2年目が終わるころのこと。
ある先輩から言われた一言が自分の人生を大きく変えることとなった。

「良太さあ、これ以上成長しなかったら会社を辞めたほうがいいよ。」

今のご時世でいえば、問題発言なのかもしれない。笑
当時社会人2年目の自分に放たれたその一言は、まるで火曜サスペンス劇場でよく出てくる崖のぎりぎりに立たされて少しでも気を抜くと転落していくかのような危機感があったのをよく覚えている。

その一言を言った先輩は僕の一回り上の女性社員。
バリバリのキャリアウーマンだ。めちゃくちゃ仕事もできるし姉御肌タイプ。
当時、何も言い返せなかった。正直何も言えないくらい、ほんとにやばいんだなと感じたのを今でも鮮明に覚えている。

この発言を言われるまで、毎日のように上司や先輩社員に怒られる日々。

「お前はセンスがない。」
「相手の立場に立って考えろ。」
「コミュニケーションが全然とれないな。」
「なんで同じことを繰り返すんだ。」

成長が見えない日々に、先輩も嫌気が差してついしゃべったのではないかと思う。

当時の僕は、どうやったら成長できるのか、どのように変えていったらいいのか迷子だった。
何かをするたびに怒られる日々に自分自身のやることに自信が持てなく臆病になっていった。

挙句の果てには、毎日「今日は頑張るぞ!」と気合を入れないと出勤できなかったりというありさま。正直格好悪いですね。ただ、それくらいしないと仕事に向き合えなかった。

もともと仕事に対してはやる気があったし、入社した当時はバリバリ頑張るぞと意気込んでいたし、自分ならできるという根拠なき自信があったくらい。
そんな根拠なき自信はいとも簡単に崩れ落ちていた。

もちろん、上司や先輩が意地悪で怒っているわけでもなく、自分の成長のためにと指導してくれているのは当時の自分でもわかっていたが、その期待に応えられない日々に嫌気も差していた。

そもそもなぜ、毎日のように怒られていたのか。
その当時の自分を今だから客観的に分析すると、以下の課題があったと思う。

❶すぐ行動はできるのだが、深く考えることができていなかった。
❷相手の立場に立って物事を考えることができていなかった。
❸自分の立ち位置、役割を客観的にとらえた行動ができていなかった。


営業マンだったからこそ、何とか売り上げを上げないと必死で
自分のことばかりが必死で相手のことが見えていなかったのだと思う。
予算としてこの商品を売らなければならないから売る。ある意味スペースブローカーだった。本当にお客さんが課題をしっかり把握できていなかったと思う。

そして、自分に対して甘かったのだと思う。
さらには社会の中で自分の役割とは何かをまだわかっていなかった。

そんな中で言われた一言、
「良太さあ、これ以上成長しなかったら会社を辞めたほうがいいよ。」

相当の危機感をもったし、
同じタイミングで当時の上司が異動となり、僕に贈られたメッセージが
のちに大きく自分を変えるきっかけとなった。

今でも贈られたメッセージを残しており、そこにはこう記されている。

2年間お疲れ様。色んな部下を持ってきたけどここまで手がかかるのは初体験だったよ。(笑)。本当に純朴で素直な男なのはよーく理解しているけど、社会の中で会社の中で自分の役割を果たしてお金をもらうということの意味をもう一度考えてほしい。かなりのビハインドを背負っているけど「考え方が変われば変われるはず」を信じて期待しています。
【今後に期待すること】
1. 自分に厳しくすべての合格ハードルを上げること
2. 相手の真意を理解してそれを反映させること
3. 空気を読んで言動すること
4. すぐ言う、すぐやる でも最低限は考えてから
5. 物事を多面的に捉えられるように様々な経験を積むこと

今振り返ると、ここまで自分のことを考えてくれる上司はなかなかいないんだろうなと思う。

この先輩の一言、そして上司からの叱咤激励によって
本気で変われなかったら会社を辞める気持ちで仕事に打ち込んだ。

まずはとことん相手の立場、気持ちになって考え抜くことに徹した。
そして、その場その場に応じて自分の役割や求められていることが何かを想像し、考え行動する意識で取り組んでいった。


はたから見たら対したことではないかもしれないけど、自分に足りない部分を徹底的に意識して考え方を変えていったし、そこには絶対に自分を変えていかないといけないという覚悟もあった。

そこからは少しずつ成功体験をつめることができ、
自分にも自信がもてるようにもなった。

周りからも「成長したね!変わったね。」という声をもらえたのが嬉しかった。
そして、何よりもお客さんからの信頼を得ることができたことがとても嬉しかった。


そして、現在営業マン9年目を迎えるが、
今では営業リーダーとしてメンバーの育成含めて奮闘している。

正直、当時は本当に苦しかったけどあの経験がなかったら今の自分はなかったと思っている。だからこそ上司や先輩には感謝しかない。

改めて冒頭の質問に戻ろう。

人は簡単には変わらない。
簡単には変わらないかもしれない。
けれどもそこに変わりたいという強い覚悟があれば
考え方も変わり自分を変えることができると思う。

一度は会社を辞めたらいいんじゃないかと言われた自分が言うのだから間違いない。笑

さて、その当時の感情に名前をつけるならどんな言葉がいいだろう。


「崖っぷちからの大逆転。倍返しで変わってやる!」とでもつけようか。

ちょっと臭いかな。。。笑

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