映画のどこを見ていますか?という話

こんにちは、はじめまして。
note、始めてみました。

当noteでは、脚本を勉強されてない方に向けて、映画やアニメのシナリオをもっと深く理解できるように、独自にその楽しみ方を解説していきます。
尚、作品のネタバレを含む場合がありますので、気になさる方はご注意ください。
[今回登場する作品]
ジョゼと虎と魚たち
スターウォーズ

【自己紹介です。興味ない方は読み飛ばして下さい】

初回ということで軽く自己紹介させてください。
「りょっと」と名乗らせていただきます。胡散臭い挨拶で、すみません。
現在、某シナリオ教室で脚本を学びながら、創作活動を行っています。
その中で身に付けた、僕なりの映画やアニメを楽しむ方法をあなたにも共有できたらと思い、noteを開設いたしました。
どうぞよろしくお願いします。

【自己紹介でした。以下本編です。】

今回の内容は、映画を見るとき、あなたは映画のどんな要素に着目していますか?という話です。

映画というのは総合芸術です。シナリオはもちろん、役者さんの演技、カメラワーク、編集、演出、音楽や美術…と色々な要素が組み合わさって成り立っています。
アニメなら絵の上手さや、絵の動かし方なんかも含まれるでしょうか。

そして、面白いことに、同じ映画を観ても、人によってその映画の、どの要素に着目して観ているかというのは、どうやら違うようです。

ある日、アニメ好きの友人と話したときのことです。当時の僕は、誰しもアニメを見るときは、そのストーリーに着目しているものだと思っていました。
しかし、ある友人は「背景の美術の美しさ」に心惹かれると言うのです。
また別の友人は、「人物の動きや、カメラワーク」を見ると言っていました。
彼らの発言は当時の僕としては、衝撃でした。
「こんなにも、人によって、作品の見ているところが違うものなのか」と。
そして、それこそが人によっての作品の評価を分け、議論を生む理由なわけで、それこそが映画鑑賞における醍醐味だと僕は思います。
あなた独自のその視点が、その価値観が、あなたにとってのその映画の価値を高めるのです。
他の誰かのレビューなんてどうでもいいのです。あなたがその作品を見て、主観で感じたモノが全てなのです。
そうして、人生を変えるような名作に出会うものだ…と僕は信じています。

あなたは、どうでしょうか。
斬新な設定に興味をそそられますか?
リアルな人間関係に胸打たれますか?
役者の芝居の巧さに脱帽しますか?
大胆なCGに感銘を受けますか?
アニメならば、背景美術に心洗われますか?
それともそれとも…。
どれも正解ですし、どれか一つを見ているとも限りません。もちろん、作品によっても変わるでしょう。

僕は先日、昨年12月に公開されたアニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」を映画館に見に行きました。原作は未読ですが、実写版が好きなので期待していました。期待通り、非常に感動しました。実写版とは違い恒夫が随分、優秀な学生として描かれており、それ故の、実写版とは少し違うストーリーに切なくなりました。
この映画において、僕はやはり、ジョゼと恒夫の織り成す人間ドラマに心惹かれます。
実写版で、あのだらしない恒夫が、ジョゼに対して誠実な愛を貫こうとするも、ラストでは…と書いているだけで泣きそうになるくらい、あの人間ドラマに感動するわけです。
しかし、人によっては、役者さんの演技力に着目しているかもしれませんし、音楽に着目しているかもしれません。
かく言う僕も、今回のアニメ版ジョゼは、声優さんの演技にも非常に感動しました。宮本侑芽さんの方言の演技、良かったですよね。

別に、SFだからって、その特異な設定や、世界観だけに注目する必要は無いのです。むしろ、無機質な科学という題材だからこそ、浮き彫りになる人間ドラマがそこにはあります。
スターウォーズシリーズがあれほどの人気を博している理由の一つはまさにそこにあると言っていいでしょう。あの壮大な設定や、CGを始めとした撮影技術の高さも大きな魅力なのですが、そんな科学技術と比較して、ダークサイドという誘惑に揺れる人間の本質を描くその様は、まさにシリーズのテーマと呼べるものでしょう。

あなたは、映画を見るとき、どんなところに着目しているでしょうか?
同じ作品でも、そんな視点を少し変えるだけで、何か新たな発見があるかもしれません。また、自分自身の思いがけない価値観を発見するかもしれません。
是非、意識してみてください。映画を見る目が変わりますよ。

そして、もし、あなたが「自分はシナリオに着目しているなぁ」と思うのであれば、時々、僕のnoteを覗いてもらえれば幸いです。
もちろん、そうでない方も。

それでは、あなたの映画ライフが、より楽しくなりますように。

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