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仕様書の書き方1つでリリース日が早くなるかもしれない。と、思った理由

結論

まず、本記事を通して伝えたいことを先に述べてしまいます。

仕様書に書く文章は具体的なほどリリースのスピードは短くなり、クオリティは向上する

です。また、仕様書に限らず仕事の効率化を決めるのはやることの明確化です。実際の開発現場を経験したからこそ分かった文章の重要性を話していきます。

本記事では、外注をせず、マーケターやエンジニアが1つのチームでWebサービスを運用する現場における具体例を交えながら、説明していきます。

仕様書を含む文章の重要性

例えば、あなたがWeb業界に勤めていて、エンジニアに対して開発が必要な施策を何かの文章に書いて依頼をしたとしましょう。

そんな時、頼んだ施策がなかなか進まないなんてことはないでしょうか?

エンジニアの技術力不足など、開発者側にも原因は様々あるかもしれません。

ですが、依頼者側にも問題はないのでしょうか?例えば、依頼内容の文章にあいまいな点が多く含まれていることが遅延の原因かもしれません。

仕様書の具体性は、リリーススピードや質に貢献する

依頼内容があいまいだと開発に着手する前や、開発中に仕様の確認が生まれやすくなり、結果、リリースの遅延に繋がります。

仕様確認をZOOMやチャットツールなどで行ってしまうと、情報がバラバラに管理されてしまい、「あの情報はどこだっけ?」と、キャッチアップに時間がかかり、これも遅延につながります。

ちょっとした口頭確認を、都度ZOOMに接続する手間はバカにはならないでしょう。

また、抜け漏れの無いまとまった仕様確認ができていないとアウトプットの品質が低下する恐れもあります。

このように、依頼内容(仕様書)の精度1つとっても開発スピードや、リリースのクオリティに影響を与えてしまうものなのです。

Amazonにおけるライティングの重要性

別の切り口から仕様書を含む文章の重要性についてAmazonの取り組みを見てみましょう。

文章を書く能力が重要視されているAmazonでは、以下の点を気をつけるように書いています。

- 漠然とした言葉を無くす
- 形容詞は避けて、データに置き換える

つまり、「あいまいな表現を避けて具体的に表現することが大事」と伝えられています。

良い仕様書がもたらす 2つの効果

逆に、良い仕様書がもたらす効果は以下の2つが考えられます。

- リリースのスピードを早める
- リリースされた機能の品質が良くなる(不具合が起きにくくなる)

なぜなら、余計なコミュニケーションが不要(開発者のやることが明確化)になり、口頭やチャットでの確認無しで工数の算定ができます。

良い仕様書の場合、誰が担当すべきかの最適なアサインも明確になるでしょう。ということは、ルーズボールの発生機会が少なくなることも期待できます。

リリースしたい機能の完成イメージが具体的なほど、明確な振る舞いも具体化されるので、リリース前の検証も明確になります。そうすることで、リリース後の思わぬ不具合が発生する可能性も低くできます。

良い仕様書を書くためにやること

具体的には、以下の記事のフォーマットに乗っ取るといいでしょう。

ですが、本記事でさらに以下のことを伝えたいです。それが、

仕様書にはあいまいな表現を避けること

です。

仕様書でよく目にするあいまい表現は

最適化、効率化、アップデート、改善

などでしょう。例えば、「最適化」という言葉。「お問い合わせページの最適化」と言われても、何をすべきかわかりません。そう言った場合、依頼者もあやふやな場合が少なくありません。

他にも

十分な、適度に、即時に

という基準が無いと具体化できない言葉も避けるべきでしょう。

先ほども例に出したAmazonでは「形容詞は避けて、データに置き換える」といったライティングの指導が行われているようです。

なので、例えば「最適化」という言葉を使うのであれば、A施策を実施した場合、BなKPIを何%UPさせる、と置き換えていきましょう。

最初は難しいかもしれませんが、「全てエンジニアが良きにやってくれる」訳ではありません。極端なケースまで網羅的に考えつくすのも時間がかかるので良くありませんが、依頼者側としてはまず、あいまいな表現を避けるところから初めてみましょう。そうすることで、お互いハッピーになれると思います。

在宅勤務が当たり前な環境下では、仕様書やチャットなどのテキストコミュニケーションの頻度は増すので、文章の重要性はさらに増してくるはずなので、ぜひ、仕様書やビジネスにおいては、明快な文章を心がけていきましょう。

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