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【Uターンで戻ってきたので、大分を撮る】その3_今市宿の石畳(肥後街道)

まさかの「歴史の道百選」選定
何も知らずに、以前から行ってみたいと思っていた今市宿に訪れた数日後。なんと文化庁選定の「歴史の道百選」に追加で選ばれたではないですか(追記:選ばれたのは10月29日付だったようで、訪れる数日前でした…)。そんなこともつゆ知らず、のんびりと歩いてきました。

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始まりはいつも
変なものを見つけてしまいます。昔からあるであろう、主要道路沿いに突然現れる休憩所。屋根の上にソフトクリーム。しずる感満点です。でもお店は閉まっています…その後ろに立派なドライブインがあるので、そちらに移動してしまったのでしょうか。今回はこちらに駐車して、今市石畳を歩くことにしました。

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車で通れる歴史的街道
車のナビがこの道を示したので、思い切って車でも飛び込んでみました。石畳を壊さないようにゆっくりと走ってください、といった看板が立っていたので慎重に走らせてみると…なんのことはない、石畳が凸凹しすぎで高速で走りようがない!びっくりしました。石畳どころか、車が痛むわ…といった出来事もありつつ、散策を始めました。
それなりの主要道路沿いとは言え結構な山の中なので、あまり人はいないかなと思いつつ歩いてみると…予想通りの展開。住人の方を数名と、工事をしている人たちが数名いるだけで観光をしている人は全くいませんでした。しかし歩けば歩くほどいい雰囲気。そしていい石畳。

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観光地、ではないのかも
確かに道は綺麗に整備され、史跡前には看板があり、ちょっとした特徴であるクランク状の曲がり角である「信玄曲り」など見所はあるものの、街道沿いは普段の生活をされている方の家が並び、660mある石畳は町に主張するというよりも町と共にあるという雰囲気でした。
有名な石畳をみるために来たけれど、石畳は昔参勤路だった今市町の今の生活に包括され、平穏な毎日に佇んでいる状態です。

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もったいない、と思うのはエゴか
昔から大分県指定史跡であったこの場所は、各所から遠いという立地ではあるものの歴史的な資産があり、なおかついい雰囲気の町を残して来たと感じられるので盛り上がる可能性があるのではと思ってしまいます。しかしそれは外から見た人間の考えることか。朽ちて崩壊しそうな家もあるけれども、最近建ったとみられる家もあり、静けさの中にも新しい熱を感じることもありました。「歴史の道百選」に選定されたと言っても、この場所は変わらず石畳と共にいつもの平穏な生活が送られるのかなと思います。

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今市の今後を祈念して
最後に、とても気になっていた丸山八幡宮に寄ってみました。今市石畳の端に突如現れる、年季の入った階段を上るとありました。もうこういう空間が大好きで。でかい蜂がぶんぶんと飛び回っていたのは気になりましたが。
住宅のすぐ近くにある神社ですが、階段を上りきるとそこはさらに静寂の空間。空気も心なしか静まっていて、湿度の帯びた空気が心も身体も気持ちよくしてくれました。おそらくこの付近を護っている神様でしょう。今市の最後が素敵な時間になりました。

今市宿はとてもいい場所でした。可能性を感じるこの町。今回の選定を機に変わるのか、平穏な毎日が続くのか。とても興味があります。どちらに向くとしても、いい形で進むといいですね。
(全て、2019年11月1日の今市宿)

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