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奨学金チャラは本末転倒の下策

どうも、「諦めなくていい社会」を実現したい、松原です。

ここ最近よく話題に上がる「奨学金の返還」。そしてよく聞かれるのは「奨学金チャラ」についてどう思いますか?。結構な頻度で意見を聞かれたり、話題に上るのでここいらで考えをまとめてみたいと思います。あくまで私見ですのでw

奨学金は返済ではなく返還

山本太郎氏率いるれいわ新選組の奨学金徳政令や奨学金帳消しプロジェクトがキャッチーなコピーで有名ですよね。個人的には借りた奨学金を全てチャラにするという発想はナンセンスだと思っています。そもそも奨学金を返すことは返済ではなく、返還です。教育ローンで借りたものを返すのは返済です。奨学金は返還です。返還とはなにか、元の位置に戻すということ。日本学生支援機構(昔でいう日本育英会)では、奨学金の返還に指定する銀行口座のことを、リレー口座といいます。なぜリレー口座かというと、日本学生支援機構のウェブサイトにはこう書いてあります。

『あなたの返還金が後輩奨学生の奨学金としてリレーされる』

仕組みとして、返還される奨学金が次の借りられる奨学金の原資となっているんです。今ここで奨学金を返還しなくていいよということは、この制度そのものを今後なくそうと同義なんです。まあ、他に財源用意して全く別な施策とすることは理論上可能ではあります。給付型の奨学金が最近増えてきてはいますが、今や若者の2人に1人が活用している奨学金の7割はまだ貸付型の奨学金です。貸付型の奨学金によって、助けられた方々は多くいると思います。むしろ大多数でしょう。つまり今、全てを返還をしなくていいよということはその方達の負担が軽くなるのと同時に、次の世代の若者の未来を奪うということになるんです。

返還負担への支援策


返還負担が重くて経済的に苦しんでおられる方々がいるのは事実です。そのような方々を放っておけばいいと言っているのではありません。日本の経済停滞に伴い借りた時と想定した状況が違う、病気や怪我などの理由で苦しんでおられる方もいると思います。そのような方々向けの支援策は絶対に必要です。ただその支援策としての「奨学金チャラ」は1人を助けるために100人の未来を奪うという下策だと思っています。
支援策としては日本学生支援機構の奨学金返還支援制度が作られ、導入する企業が増えてきました。ガクシーでも導入しています。また猶予などの制度も徐々に条件が緩和されてきています。このような仕組みをさらに産み出し、きちんと周知し活用される世界を産み出すことが大事だと思っています。

木を見て森を見ずはダメ


キャッチーなコピーだったり、若者貧困の原因が貸付型奨学金だという論理のすり替えられたいかにも大衆ウケする情報が拡まる事により、若者の未来が奪われることになってはいけないと思っています。「奨学金チャラ」からは日本の若者がより貧困になるという本末転倒な結果しか生まれないのです。

終わりに


ガクシーでは全ポジションで一緒に世の中を良くしていく仲間を探しています。少しでもガクシーのチャレンジちょっと面白いかも?と思ってくれた方大歓迎です。ぜひ下記リンクからお気軽にご連絡ください。

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