【後編】ユーザーインタビューを実施してみた
こんにちは!りょっちです。
私は現在、OPTIMINDという名古屋のスタートアップ企業にUXUIデザイナーとして携わっています。
今回は前回に引き続き、ユーザーインタビューの事例の後半になります!
前編はこちらになります。まだお読みで無い方はぜひこちらから!
前編では、計画と準備について紹介をしてきましたが、ここからはいよいよ当日を迎え、その中でのやりとりや、その後の分析についてシェアして行けたらと思います!
3. 実査
いよいよリサーチ当日です。今回は実際にお客さんのオフィスに出向いて実査を行いました。
全然関係ないですが、久しぶりの対面だったので、たどたどしく名刺交換をしました。何年ぶりだろう。。。笑
さて、今回のインタビューは50分ほどのお時間をいただきました。
時間設定については、キリよく1時間とかで見ておくとこっちとしては楽ですが、先方からすると、「まあ伸びても1時間かな」くらいで思ってもらえた方が気分的にも軽そうかなと思い、少しコンパクトな時間設定にしています。
今回はユーザーインタビューの中でも一番オーソドックスな手法である、半構造インタビューを実施しました。事前に用意した質問をしながら適宜話を深堀りしていく形で、発話の量・質ともに安定して得る事ができるため、インタビューの際は基本的にはこの形態が良いと思っています。
普段は静的にデザインデータと格闘するデザイナーにとっては、リアルタイムで物事が進み、かつ、色々と起点を効かせて話を進めていくことは、使う脳みそが違いすぎて慣れるまで大変だなと実感しています。しかし、事前にスクリプトを用意していれば基本的にはその流れで聞いていけるため、安定して情報を引き出せますし、「せっかくの機会なのにもう質問することがない!」といった事態には陥らずに済みます。
今回は綿密に計画・準備を行ってきたため、スムーズにインタビューを進行する事ができました。
適宜深堀りするというところの具体的方法については、こちらの記事にテクニックをいくつかまとめているので、気になる方はぜひご覧ください。
また、今回の実査での例外的な形式として、インタビューといいつつ、機能についての話は画面を見たり触ったりしてもらいながら話を進めるという形で行いました。
今回の知りたいことの3つ目であった「手直し機能の使いにくい部分はどこかが知りたい」についてなのですが、
「使いにくい部分はどこですか?」
なんて聞いても、よっぽど顕在的なことしか言ってくれないだろうと考えており、より鮮明に利用時のことを思い出してもらえるように画面を見せて触ってもらうというアイデアを入れてみました。
結果的としてはとても良くて、
最初モニタの方は機能について「使いにくいところなんてないですよ〜めちゃめちゃ使い心地良いです🥰 」なんて話していましたが、画面を見ながら聞いていくうちに、
「そういえば、これの使い方正直よくわからなかったんですよね。」
といった感じで、潜在的に気になっていたような情報を発話していただく瞬間がありました。顕在的な内容はアンケートなどでも答えてもらえるので、このように、潜在的な内容にアクセスできるように働きかけれるのが、インタビューという形式の強みなのかなと思っています。このように、インタビューであっても、手法はあくまで手段なので、知りたいことに合わせて形式を工夫したり組み替えたりすることは重要なことかと思います。
4. 分析:リサーチを価値にする
1. 音声データの文字起こし
録音したデータを聞きながら文字起こしを実施します。一次情報になるべく近い形で残しておくことで、今後の活用も楽になります。
ちなみに、文字起こしをしながら、気になった発話は何らかのマーク(私は青字にする)をつけておくと、あとで情報を抜き出すときに効率的になる気がします。
(録音の書き起こしはひたすらに面倒な作業なんですが、何か効率的な方法あったりするんですかね...)
2. リサーチの分析・サマライズ・社内展開
分析やサマライズの方法として、ジャーニーマップを作成したり、ユーザーストーリーをマッピングするなどの手法がチラつきますが、これらはあくまで中間生成物であり、ここでやるべきは重要なインサイトを正確に言語化するということに尽きるかなと思っています。そのため、ジャーニーマップ等の中間生成物は、作ったら作ったで有用ですが、あくまで言語化の補助として扱うものだと考えています。今回のプロジェクトでは投下できるリソース量にも限りがあった(人手が少ないとあるあるですね...!!)ため、中間生成物をすっ飛ばして、直接インサイトの抽出をする試みをしています。
まず、先程の書き起こしが終わったら、そこから気になった発話をピックアップしていきます。文字起こしの際にマークをつけてあれば、それらを引き出してくるだけで大丈夫です。
その発話それぞれに対して、前後発話を考慮しながら、事実・気づいたこと・今後どう活かしていきたいか?に分けて言語化していきます。イメージつきにくいかもなので、気になった発話から分析したものを一つ載せておきます。
この言語化作業をした後、同様の内容が多数見られたものをまとめていきながら、有用な情報だと判断したものをインサイトとして、さらに見出しをつけていきます。
どんなインサイトとしてまとめたかは内容の関係もあり省略しますが、今回は7つのインサイトとして集約し、それぞれの事実・気づいたこと・今後どう活かしていきたいか?を書き連ねています。情報展開の仕方は色々あると思いますが、リサーチで何が分かったのかを簡単に知れる+気になった人が詳細を知れるという点で、個人的には良いかなと思っています。
さいごに
最後までお読みいただいてありがとうございました!
最近はリサーチ系の本も増えてきていますが、超具体のケースも役立ちそうかなと思い、今回記事を書いてきました。ユーザーインタビューの一例として、少しでも参考になっていれば幸いです。
OPTIMINDは月1で社長自ら現場に出向いて現場のことを教えてもらいに行くくらい、経営陣のレイヤーからUXリサーチに関心が強い会社です。そのため、UXリサーチャーとしても上流工程から入りリサーチを自由に設計し、実行することができるとても良い環境です!
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