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大人が「久しぶりに書道やりたい!」と思った時の、とりあえずの道具の揃え方

大人になってまた書道をやりたいと思ったら、教室を探すのもいいけれど、まずは自宅で好きなように書いてみるのもいいですよ。

実際に手を動かすことで自分の志向や目的がハッキリして、教室選びに役立つかもしれません。

少し書いてみるだけなら道具は全部揃えなくてもいいんです。本格的に揃えるのは教室の先生と相談してからの方が安心ですよね。

「まだ教室が決まらないけれど少し書いてみよう! でも道具がない!」。
そんなときの準備の仕方を、なるべく費用をかけない方向で考えてみました。


0. 書く場所を確保する

道具の前に、書く場所を確保しましょう。

理想は、縦60cm×横90cm。
これくらいあると手本を置いても窮屈になりません。

1. 他で代用できるもの(硯、文鎮)

書道に必要な道具は次の6つですよね。
(1) 筆
(2) 墨
(3) 硯
(4) 紙
(5) 文鎮
(6) 下敷き

このうち、
筆、墨(液体墨)、紙、下敷きは、代用できないので購入しましょう。

下敷きは代用できそうに見えて意外とできません。100均でも売っているので買った方が早いです。

液体墨ならば硯は不要です。何かの容器で代用しましょう。
紙コップのような軽いものだと倒れやすいので、広口の空きビンや使わない食器など重さのあるものがおすすめです。

文鎮はなくてもなんとかなります。
書いてみて紙がズレるようなら、文鎮代わりに何か置きましょう。

2. 100均でOKなもの(下敷き、紙)

下敷きは厚さ2mm以上のものがよいそうですが、きちんとしたものはなかなかの値段です。
「せっかく買ったのに教室に入ったら指定品があった!」なんて可能性もゼロではないので、とりあえず安いもので間に合わせておきましょう。

紙もこだわらなければ100均でOKです。
私は100均と同じくらい安い、スーパーの半紙を使ったことがありますが、久しぶりの肩慣らしには十分です。
安い紙なら失敗しても気兼ねなくバンバン使えます。

ただし、すぐにその紙では物足りなくなると思うので、大量買いは危険です。
1パックだけにしておきましょう。

3. 100均ではダメなもの(筆、墨)

100均にも動物の毛100%で作られた筆が売っているそうで、書き心地も意外といいようです。
でも「1回でダメになった」、「毛がすごく抜ける」との声もあり、一番気になったのが「臭い」という声。
100均の筆はやめておいた方が無難です。

液体墨も100均のものは評判がよくありません。
すぐに使い切るものではないので、安心できる有名メーカー(開明、墨運堂、呉竹など)のものを選びましょう。300円くらいからありますよ。

ちなみに、開封した液体墨の使用期限は2年程度だそうです。
余らせて困ることのないように、できるだけ少量(※)を買うのがおすすめです。

※少量といえばインク壺の形をした商品があります。筆を直接容器に入れたくなりますが、容器内全ての墨の劣化が早まるのでやめましょう。
同じ意味で、一度容器から出した墨をまた容器に戻すのもよくありません。
教室でこれらが行われているのは、劣化がひどくなる前に使い切ってしまうので問題ないからです。

4. 書道用品店に行ってみよう

筆や墨を100円ショップで買わないとなると、次の選択肢は文房具店やスーパーの文房具コーナーです。

それもいいですが、もし近くに書道用品店があるのなら一度のぞいてみましょう。
プロや上級者向けのお店もありますが、中には幅広い層に向けたお店もあり、後者であれば学生や初心者向けの安い商品も扱っています。
液体墨なら300円以下、太筆なら1000円以下など、案外文房具店よりお得に買えるかもしれません。

ただ、ものすごくたくさんの商品が並んでいるので、欲しいものを探すのは大変です。
店員さんに聞くなら「○円以内で探しています」とハッキリ伝えましょう。

筆については、予算をアップできるなら店員さんにおすすめを聞いてみましょう。
私も初めて筆を買いに行ったときはたくさんありすぎて選びきれず、思い切って店員さんに相談しました。そのとき買った筆の値段は3000円くらいです。

店員さんに相談するときは次の情報を伝えましょう。
・初心者かどうか
・書きたい文字の大きさ
(例「半紙に漢字2~6文字を書きたい」)
・書きたい書体
(例「主に楷書を書きたいが行書も書いてみたい」)
・予算

5. オンラインショッピングもOK

もちろん、オンラインショッピングもOKです。

Amazon、楽天、ヨドバシ いずれも書道用品は豊富です。
書道用品店が運営するオンラインショップもあります。

筆は選ぶのが難しそうですが、先に書道関連のサイトでおすすめの筆を調べてから、決め打ちで買う方法もありますね。
他の道具はそれほど迷わず購入できそうです。

6. (おまけ)「墨池」のすすめ

書道用品店やオンラインショップを利用するなら、ついでに購入をおすすめしたい道具があります。

それは「墨池(ぼくち)」。
液体墨を入れて硯代わりに使うことのできる容器です。

プロの書家の方も使っている墨池ですが、プラスチック製の安いものなら500円前後で購入できます。
容器の横に筆置きがついているタイプもあってとても便利。

私も使っていますが、軽くて洗うのが楽でいいですよ。


以上、ご参考に!