nature誌 「常温超電導」の論文を撤回
WSJの Room-Temperature Superconductor Paper Retracted by Journal Nature で知ったニュースです。
他の物理学者たちからの数ヶ月にわたる批判があり、11人の論文著者のうち8人からの文書による撤回要請、そして内部調査の結果、nature誌は論文の撤回を発表しました。
natureにも Nature retracts controversial superconductivity paper by embattled physicist というタイトルで記事が出ています。
今回の論文のメインの執筆者はRanga Dias氏とAshkan Salamat氏ですが、この2人の論文に関しては過去にも、同じくnature誌(2022年)やPhysical Review Letters誌(今年8月)が論文を撤回しています。
Ranga Dias氏に関しては、博士の論文の一部に盗用があると主張する科学者もいます。
韓国のスタートアップも7月に「銅、鉛、リン、酸素」でできたLK-99と名づけられた紫色の結晶材料を用いて、常圧で少なくとも127℃(400ケルビン)までの温度で超電導を達成したと発表しましたが、のちに全くのデタラメだったことが判明しています。
これらのことで室温超電導が全く可能性がなくなったということではなく、長年に渡る研究の結果として進展がある領域です。ただし、より厳格な審査は必要となります。
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