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妊娠中のカフェインはOKですか?

妊娠中にアルコールを飲んではいけないのは周知の事実ですが、カフェインはどうなんでしょうか?

厚生労働省によれば1日200mgぐらいはOK?

妊婦がカフェインを摂り過ぎることにより、出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとし、以前は300 mg を上限とすることが望ましいとしていましたが、新たな助言においては、妊娠した女性に対して一日当たりのカフェイン摂取量を200 mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)、に制限するよう求めています。また、高濃度のカフェインは自然流産を引き起こす可能性があることを示す証拠があるとしています。

食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A | 厚生労働省

英国食品基準庁(FSA)の助言として一日当たりのカフェイン摂取量の上限は200 mgという数値が厚労省のサイトにはありました(なぜ自国日本の見解はないの?)。

他にもWHOやカナダ保健省の注意喚起の話も載っています。でも、本当に一日200mg摂取しても大丈夫なのでしょうか?

カフェインは少量摂取でも出生時体重が低くなる可能性

困った時は英語のサイトや論文をあたるに限りますが、米国NIHのサイトにModerate daily caffeine intake during pregnancy may lead to smaller birth size という2021年3月の記事がありました。表題の通りですが、ほどほどのカフェイン摂取でも産まれてくる子供が(相対的に)小さくなるという話です。

これまでの研究でも1日あたりのカフェイン摂取量が100mg増えるごとに、低体重になるリスクが3%増加することが分かっています。

NIHの記事にある研究では米国12の施設において、2,055名の非喫煙女性を対象にしています。

結果は1日あたり200mgよりもはるかに低いレベル、1日あたり約50mgのカフェインの消費でも新生児の出生時体重が低くなり、腕の長さや大腿部周囲長が短くなるなど、胎児の成長の低下と関連することが示唆されました。

ちなみに、カフェイン代謝が早い遺伝子と遅い遺伝子での影響の差はありませんでした。

カフェインは胎児のストレスホルモンを乱し、出生後の急激な体重増加や、成長した後の肥満・心臓病・糖尿病のリスクを高める可能性があると研究者は考えています。

各飲料や食品に含まれるカフェイン量について

  • モンスターエナジー 142mg(355mlあたり)

  • 高カカオチョコレート 100mg前後(100gあたり)

  • レッドブル 80mg(250mlあたり)

  • コーヒー(浸出液)60mg(100mlあたり)

  • 紅茶 30mg(100mlあたり)

  • ウーロン茶 20mg(100mlあたり) 

  • ほうじ茶 20mg(100mlあたり)

  • 煎茶 20mg(100mlあたり)

  • 玄米茶 10mg(100mlあたり)

※コーヒーより下の飲料のカフェイン量は農水省のページを参照

【龍成メモ】

病院でも「1日にコーヒー1杯分ぐらいなら大丈夫」とお医者さんに言われることもあるようですが(厚労省のページでも200mgが上限とある)、実際には全然よくないようです。

StockSnapによるPixabayからの画像

#妊婦 #カフェイン #胎児のリスク #出生時体重

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