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初心者のための作曲家紹介シリーズ

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クラシック初心者の方に代表的な作曲家とその作品をご紹介します。
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#音楽レビュー

クラシック初心者のための作曲家紹介シリーズ No.2 ショパン

F・ショパン(1810~1849)。ポーランド出身の作曲家。作品のほとんどがピアノ独奏曲であり、同世代のリスト(1811~1886)と並んでピアノ演奏の発展に貢献した。そんな彼の代表作の一部をご紹介します。 協奏曲編 ピアノ協奏曲第1番ホ短調op11 ピアノ協奏曲第2番ヘ短調op21 ショパンの遺した2つの協奏曲。第1番の方が演奏される機会が多い。作曲順は第2番→第1番となっている。他の作曲家のピアノ協奏曲と比べてオーケストラの扱いが問題視されているが、親しみやすい旋律が

クラシック初心者のための作曲家紹介シリーズ No.3 ラヴェル

M・ラヴェル(1875~1937)。フランス出身の作曲家。卓越した管弦楽法と響き豊かなピアノ作品によって名声を確立した。多作家ではなかったものの、遺された作品は傑作が多い。そんな彼の代表作の一部をご紹介します。 ピアノ作品編 古風なメヌエット ラヴェルの作品で初めて出版されたもの。この前にも作曲された作品はあるが、実質デビュー作と言える作品でしょう。主題は裏拍から始まり、リズムが複雑。 1929年ごろには作曲者自身によってオーケストラ編曲が施されている。これはラヴェルにと

初心者のための作曲家紹介シリーズ No.5 シューベルト

F・シューベルト(1797~1828)。31年の短い生涯の中で、歌曲をはじめとしてたくさんの名作を遺したロマン派初期の作曲家。そんな彼の作品の一部をご紹介します。 交響曲編 交響曲第7(8)番ロ短調D759 シューベルトの代表作の一つ。交響曲は基本的に全4楽章で構成されていますが、この作品は第2楽章までしか完成されていない未完成作品です。『未完成』の愛称で呼ばれることもあります。第3楽章は一部のオーケストラスコアとピアノスケッチしか遺っていません。第4楽章においては見つ