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香水について

僕は普段、電車とバスで通勤している。    電車では一駅だけ移動して、ターミナル駅からオフィスの最寄駅までバスに乗る。乗車時間は、 おおよそ30分。僕の記事のほとんどは、このバスの中で生まれている。

今も帰りのバスに乗りながら、ぽちぽちとスマホに文字を打ち込んでいるのだが、隣に座った大柄の女性がむしゃむしゃと飯を食べ始めた。食事はわきまえて欲しいなぁ…と思う。

バスの中には、本当に様々な人がいる。    ただ、朝の決まった時間に毎日乗っていると自ずとお決まりのメンバー、お決まりの席的なのが定まってくる。僕の定位置は、最後部の右端である。

普段乗ってるバスはなんてことないメンツなのだが、ちょこっと寝坊した日、一本遅いバスに乗ると、必ず最後部から1つ前の右端の席に座る女性がいる。すなわち僕の前である。

その方は、香水の匂いが強い。それもチョコレートみたいな甘い感じの匂いである。ちなみにドルチェ&ガッバーナではない。(と書いている間に、今お隣にいる方が、デザートを食べ出した…)

ほんのり香るくらいなら、すごく幸せになれる匂いだと思う。ただ、その方が前に座った瞬間、鼻の穴にチョコを詰め込まれたくらいの強さで香ってくる。振ってる量が多いのか、香水自体の濃縮度がすごいのか分からないが。(今お隣の方が お茶を喉を鳴らしながら一気飲みした…)

朝のバス時間はできれば寝ていたいのだが、その方が前に座ると、甘味が目の前にあると脳が錯覚するのか、変に頭が冴えて寝付けない。(今お隣の方が大ゲップをかました…)

ある日のこと。その日も鼻にチョコを突っ込まれながら、バスに揺られていると、あれ?この匂い昔も嗅いだ気がするぞと思った。

そういえば、中学の英語のALTの先生が同じ匂いだった!と急に頭に蘇ってきた。匂いの記憶というのは、本当にすごい。それまで、その先生の事を思い出したりしなかったのに、同じ匂いを嗅いだ途端、一発である。

その先生とは特に深い絡みがあったわけではない。別に求めてないけど、前に座られると思い出す。その香水のせいである。(お隣の方は降りる時に、車内の落し物を運転手さんに届けていた。偉い!)


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