スターバックスを知ったときから
待っていてとまた呟いてしまった
さらさら ほとりにひとりでいた川
呟いてから数時間
買ったあんぱんに仄かな熱が
桜が取り残されている
花はもう散っていた
当たり前の夏至の午後
耳が壊れるよ 少年の声
3時間目の あれ
眠いんだよ 英語の和訳
あんなに
怒らなくってもいいじゃんか ねえ
10分早く出てきてしまった
出欠は あれ無効だろうか
来週も再来週もあるから
いや いっそ履修をやめよか
巣箱を厭う鳥たちは
どこへ帰れと言われるのだろう
私が鳥だという気はないし
むしろあいつは猫だというが
あいつは実に気楽な犬だ
お気楽に夕飯でも
作っているのだろう
あんぱんの袋にこもった熱が
一緒に住んで数年になる
この頃半日と一緒にいないが
離れたところでどうもならないし
たまに温かさは欲しくはなるし
もういいよねと
吐けないがゆえに
もういいかなと
確信している
スターバックスを知ったときから
こうなることは知っていた
格好よさで
数年は解体できると 笑ってしまう
真っ直ぐに立っている
川のほとり
ひとりのほとり
あんぱんに熱
女生徒が駆ける
陸上部らしい
足に見惚れる
あんぱんに熱
もう一回寝転ぶ芝生
誰もいない川辺
雲に隠れる陽
それでもあんぱんに熱
走ろうとする足 私
こけようとする足 おい
あっ と
いって あんぱんの中身はまだ熱い
そうか帰って
キスをしてみよう
唐突に あいつの
スターバックスに 私なりたい
酒と2人のこども達に関心があります。酒文化に貢献するため、もしくはよりよい子育てのために使わせて頂きます。