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嗚呼、青天の霹靂

今日は息子の検診に行きました。少しばかり言葉の発達が遅いもので以前から気になっていました。

お医者さんはとても人気があるところで、3、4ヶ月待ちは当たり前だそうな。わたしたちもそれくらい前から予約を取っていました。

朝目覚めると、こんな日なのに二日酔いでした。自分の飲酒量に幻滅する機会は減っていたのですが、今日は流石に幻滅しました。ほぼ同タイミングで家族4人が目覚めて朝食の流れに。と言ってもわたしは胃が不調で食べ終えるのに2時間位かかったのですが。

息子はいつもどおりジャムパンを食べていました。妻はわたしと同じものを食べていました。長女はみんなのことを見ながら部屋をハイハイで動き回っていました。

こういう休日が、とても好きです。(二日酔いはアカンけどね)

食べた後、出発時間ギリギリまでわたしは寝ていました。直前に妻に起こされました。本当に置いてけぼりになるところでした。ならなくてよかった。

医者は家から1時間弱のところにあります。車で土手を走る。途中妻が何度も「緊張する~」といいながら困っているのか笑っているのかわからない表情で話しかけてきました。

わたしは緊張というより、「これである程度どんな感じかはっきりするからいいじゃないの」くらいの気持ちでした。先日自分の中の病的な部分を直視したことで何かが変わったような気がしたのも影響していたと思います。

そんなこんなで医者に行きました。

中に入ると、多くの親子連れが本を読んだり、おもちゃで遊んだり、話したりしながら診察を待っていました。

事前に発達に関する問診票に答えていたのですが、着いてからも30分以上看護師さん(保育士なのかな?どっちだろ)の問診に答え続けました。「ああ、こんなに細かく聞くのね」と思いながら、妻と相談しつつ答えていました。

その間ずーっと息子は本を棚から出して開いたり、走り回ったり、アンパンマン人形を笑顔で見つめていたりと大忙しでした。

予定の時間より15分ほど遅れての診察開始。夫婦ふたりでお医者さんの話を聞き、その間子どもたちは看護師さんが見てくれている、というスタイル。

「どんな感じなんだろう」と思って座って話を聞いていました。

(ここから先は、上手くまとめられないことを先にことわっておきます)

息子には障害があるようです。割と重度で、併発しているとのこと。

それを告げられた瞬間に、お医者さんの口から出た言葉に理解が追いつかなくなりました。

「えっ、だって言葉は遅いけど、生活できてるよ?」

とかそういう言葉が頭をぐるぐるし始めました。でも、目の前ではどんどん話が進んでいく。心の機能のこういう部分の発達がだいぶ遅れていて、どういうことが必要で、これからはテレビやスマホとの付き合い方に注意して対話を…うんたらかんたら…。

妻は声を出さずに泣いていました。

それを見て、聞かなきゃ、と思ってあとは冷静に聞きました。

「いずれにせよ、今よりは成長していく。やることをやりましょう。」というのがお医者さんの一番伝えたいことだったようです。はっきりとした口調で適切な形で事態を伝える姿勢に心を打たれました。

そこから妻とラーメンを食べて、息子には好物のパンを買って、県の知育関係の施設(平たく言えば無料で走り回ったりおもちゃ遊びしたりできるところです)で遊んで帰ってきました。

今は夕飯も食べ終わって、寝る前の遊び時間に入っています。

様々な言葉で取り繕ったのですが、妻もわたしも動揺しています。少しでも整理するために、あとはこういう障害についてなにか知っているひとがいたら教えてほしいな、と思って書いていますが…。

これまでの自分の体験も含めて、今少し世界から隔離されたような気分になっています。

わたしはこの子が、例えばスポーツをやってるところが見れるのでしょうか。誰かと活動することを、この子は楽しめるのか。なにか本とか読んであげられるのだろうか。彼は分かるのだろうか。こういう障害があって一緒に酒は飲めるのか。そう感じています。冷蔵庫で保管してある、初めて造りに携わった時のお酒を彼と飲めるのだろうか。

今まで自分は、何となくで息子が普通に育っていくだろうと思っていました。

「普通って何?」とか普段のひねくれた方の自分なら思わなくもないですが、しかし、今日の診断が正しければ彼の普通はわたしと妻とはまあまあ違うものになる。それは確かでしょう。もちろんサポートはする。なんでもする。でも、どうなるのだろう。わたしや妻の明日以上に彼の明日が分からない。

これ以上言うと、また余計なことまで言ってしまいそうだ。ですので、これまでにしておきます。

すこしばかり複雑です。自分のことも含めて、どうやって生きるのかよく考えなさいよ、と誰かに言われている気分です。30歳手前にして。

明日は結婚記念日で、半月すれば自分の誕生日だ。本当に色んなことが起きるものです。生きるのがこんなに大変なことだとは思っていなかった。できることならあんな涙は見たくなかった。

いささかぶつ切りな感は否めませんが、今日はここで筆を置きます。

頑張ろう。


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