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あの日死んだ水槽にフォークを沈めた

成長譚がいやになるとコンビニに行った
そこにはパリッとした飲料などがあり
どこまでも夜をきらめかせた
栓を開ければ誰かの幸せなため息があふれる

帰り道は落ち葉が少しだけ舞う道
枯れる月が蘇らせる雰囲気情緒
飽き飽きしてしまって
はい・アルコールで消毒気分

眼前には目尻を世界みたいに歪ませる あなた
ずっと先を見ている舌先は 困らせる

けれど世界は手に負えないので
指先のフォークでパスタを絡め取り
絡め取られる練習を
ニコニコしながらやっているよね

いくつかの身振りが過ぎて
手振りは夏の氷を打ち砕く
日光のランブリング
あれは僅かな サマー サマー

眼前には目尻を世界みたいに歪ませる あなた
ずっと先を見ている舌先は 困っている

気色悪さを飲み込んだぬくもり
湿り気の心地よさ
そういったものたちが一緒くたに
サンドイッチ モーニング ドリンク

眠い鼻を唸らせる 起きる
眠るために起きている
もう散ってしまう花々
昨日の酒瓶に立てている 唇 脇

眼前には いや あの
ずっと先を見ていて それは 眩む

ラブソングを燃やすラブソングは
きっと愛を歌うのだろう
そうして理解できない しへんに
火をともして 夜を生きる

ずっとずっとそうやって
息をしてきた 甘い煙を吸いながら
長い縦の階段を登っていく夢を見た
暗喩をたどって虚しさに至る 四十八日目

眼前 目尻 世界 歪 貴方
先 見 舌先 困 快 眠嘘違胸

酒と2人のこども達に関心があります。酒文化に貢献するため、もしくはよりよい子育てのために使わせて頂きます。