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酒詩

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日本酒が好きです。詩が好きです。それらを合わせて酒詩を作ります。デタラメを言ってはなんの価値もありませんが、事実すぎては酒が見せる素晴らしい虚構と折り合いがつかない。いつでも事実…
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2020年5月の記事一覧

2020.5.13 浪の音が。

2020.5.13 浪の音が。

舌先は冒険である。
時にそれは甘さを捉えたり、酸っぱさを捉えたりする。
舌先は冒険である。ささやかな。
時を感じている。揺れる。

ふうわり と
穂先を垂れる穀物がある。
太陽が照らす先には
誰かがいる そこまで行く。揺れる。

眠らない案山子が
こっくりと また 確実に
夜に拍子をつける
見えないものだけが聞く旋律になる

それはまた 大海の
小さなしぶきのようだ
海猫だけがそれを見るような

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