2024年3月17日(日)『ガラスの刃』

今日も今日とてバイト。

卒論とサークルの卒業に伴いずっと休んでいた居酒屋のバイトも久しぶりに再開している。

ざっと1ヶ月ぶりにやってるわけでブランクもあったのだが、それでも4年間やってきたため体が全然覚えていた。

今日のお客さんは知り合いばっかりだったから気は楽だったし、よく喋ったりで楽しくやれていた。

いつものように飲み物を作って、食べ物運んで、食器グラスを洗って、接客を中心に働く。

そして悲劇は突然にやってきた。

グラスを洗っているその時だった。

“パリン”

洗っていたグラスが甲高い音を立てて割れた。

やべ。

いくら実家の居酒屋でも皿やグラスを割るのは気が引ける。それなりにコストがかかっているわけで、それを使えないものにしてしまうというのは申し訳ない。今まで何度割ってきたか。これで何個目なのだろうか。一体どれだけの皿とグラスを無に帰してきたことやら。

やべ。

グラスが割れた衝撃で一瞬焦っていたが、ふと冷静になった時にその破片で手を切っていたことに気づいた。その時に痛みはなかったものの、確実に切った感覚はあった。今まで幾つもの皿とグラスを割ってきたが幸いにも怪我をしたことはなかった。不幸中の幸いとはまさにこのこと。なのに今回怪我してしまった。ついてない。

やべ。

血が出てきた。切った直後は水を流していたのもあり、血がすぐには流れてこなかった。一拍置いてから流れてきた。

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。

結構流れてる。赤い血が結構流れてる。血を拭き取ってみたけど結構傷も深め。だいぶ切ってた。

やばーーーーい。

とりあえず抑えて止血を試みるも、全然止まんない。まじやばい。絆創膏を貼ってもすぐ滲んでくる。使い物にならない。さすがにダメそうだったから、一旦家に帰って止血することに。絆創膏を貼り直し、高校生ぶりにテーピングでぐるぐる巻きにする。とりあえずの応急処置は完了した。その上からゴム手袋をつけることでより万全に。これでまたバイトに戻る。

やばめ。

全然テーピングにも血が滲み出してきた。テーピングが役割を全うしてくれない。あれだけ高校時代には固い絆で結ばれていたというのに。アイツも変わっちまった。そしてそんな事どうでもいいくらい血が止まらない。傷が深めだったのもあり全然止まらない。今までと違うその状況に軽くパニックになっていた。

いたーーーーーい。

そう。普通に痛い。傷が痛むというより芯に来るような痛み。ずっと痛い。そして脱力する。元々血が苦手で見ただけで心がキュッとなる人間だったのに、そんな自分から血がどんどん滲んでくる。あわわわわわわ、と軽パニックに入る。力も抜けて全然入らない。力を込めようとしても言うことを聞いてくれない。逆に痛む。悪魔の実の能力者が海に入った時みたいな、アンパンマンが濡れた時みたいなあの感覚。ズキズキジンジン。

ばたんきゅー。

なんとかバイトもやり終えて、風呂も入り終えて、絆創膏とテーピングも巻き替えて、いま布団の中でこれを書いている。何という不幸に見舞われた日。しかもよりによって利き手である左手。左手小指付け根ら辺。もうしんどい。久しぶりに怪我してその苦しみに喘いでいる。ガラスの破片というスーパー凶器にカモられている。

怪我して時間も経ったし大丈夫だろうと力を込めようとしたら全然痛む。あーあ。過ごしにくい。ついてない。いつになったら治ってくれるのや。寝て起きたら完治していてくれ。ぼくの自然治癒力は如何なものか。白血球達よ頑張ってくれ。ご褒美は美味しいご飯だぞ。

でも、高校の時の後輩と久しぶりに会って、知らなかった一面が物凄く面白くて楽しかったからギリプラスかもしれない。

みんなも割れ物には注意してくださいね。皿とかグラスを洗ってるだけと思っていても、力んでしまって割っちゃう事もあるんで。その時の怪我には充分お気をつけて。

怪我した時は〜痛いの痛いの〜飛んでけ〜。


そんなんどうでもいいから早く治ってほしいそんなある日。

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