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じゃがビーが止まらない。

そろそろ不妊治療を始めたいと夫に言われた。
おお、お主、そんなに子どもがほしかったのか。
こういうのって夫から言われるパターン、あんまり聞いたことないよなぁ。

わたしは先日34歳になった。
あと1年経ったら、妊娠に伴ういろいろなリスクが高くなる。
急激に高くなるわけないじゃん、とも、もちろん思う。
だんだん高くなっていくんでしょ。今だってまさに高くなっていってる日々なんだろう。
いくら健康的な生活でも、ストレスのない毎日でも、34年間生きてきたという事実には変わりないわけだし。

不妊治療を始めようと言っても、まずはどのタイミングでどの病院に行ったらいいのかしらというところからのスタート。
わたしの同意を得た夫は、お風呂に入ってる間にスマホでさっそく調べていた。
おお、お主、そんなに子どもがほしかったのか。(2回目)



結果から言うと、治療をスタートする前に妊娠がわかった。
前回のことがあるから、市販の妊娠検査薬だけでは素直に喜べなかった。

病院に行くまでは、細胞分裂がんばれよ…! と謎のエールを自分のお腹におくる日々だった。(今も細胞分裂を応援している)

無事に陽性を確認して、心拍も確認できた。
え、まだ全然安心できないけども?????
どういうこと????
もしかしてこれからずっと「ちゃんと育っているだろうか」という不安とともに生活することになるの…?

落ち着かないにも程がある。


突然だけど、メンタル面でのすべての不調はホルモンバランスのせいだと思ってるくらいに、ホルモンに恐れを抱いてる。
あいつら25メートルプールに1滴垂らすだけで効果を発揮するとかいうじゃん。劇薬より劇薬。

そしてその効果を遺憾なく発揮してきた。

体調は胃がむかむかするけど吐くようなことは今のところないし、決定的な不調でもない。なんだか調子悪いな、くらい。
ただめちゃくちゃ眠たいけど。

問題は精神的なあれです。アレ。荒れ。
ある休みの日、夫が朝ごはんを準備してくれて、洗濯もしてくれて、お昼も準備してくれた。
わたしはといえばオンラインでヨガ講座の座学を受け(聞きながらちょっと寝た)、なんとエステに行き(これも寝た)、昼寝をぶちかますという、本当に自分のことしかしてない日だった。
日中に意気揚々とだらけておきながら、夕方くらいからまた気分が悪くなる。そしてまたもや寝る。
寝るだけならまだしも、夫の洗濯物の干しかたにイラつき、シンクが汚いことにイラつき、とにかくぷりぷり怒っていた。
何もかもやってもらって、さすがにこのイライラを夫にぶつけるわけにはいかないと思って黙ってたけど、黙っていたら今度は涙が出てきた。

ちなみに洗濯物とシンクのことでイラつくまでは通常運転。
泣くところからおかしい。

こんなにわたしのことを気にかけてくれて、そんなに得意ではない家事までしてくれて、オンラインの講座を受けるわたしのために出かけてくれて、信じられないくらい寝ても全然怒らないのに。
それなのに!
ちょっと洗濯物が歪んでるくらい。
流せば終わるゴミがシンクに残ってるくらい。
なんでわたしは文句を言わずにありがとうが言えないんだろうか。
と、思ったら泣けてきた。

やってもらったことに素直に感謝できない自分ってなんなの。
自分勝手な1日を過ごしたのにイラつくってなんなの。
どれだけ自分勝手なの。


反省はしているけど、すべてはホルモンのせいなので、また理不尽なことをやってしまうんだろうな。






ここまで書いて数日、下書きとして放置していた。
夫はあれから「もう泣かないの?」と嬉しそうに聞いてくる。
わたしは夫の前で泣いたことがなかったから、よっぽどうれしかったらしい。頼られて喜んでくれるなんて最高だけど、泣いてるの見て喜んでんじゃねーよ、とは思わなくもない。

秋までに2人でしかできないことをやってしまわなければ。
とりあえず子連れで行けないお店のランチから始めることにする。




あとがき(初めて書く)
タイトルのじゃがビーはもちろんカルビーのじゃがビー。
妊娠する前から好きだったんだけど、スナック菓子だし、毎日食べるようなことはなかった。数か月に1回くらい。
今、じゃがビーを毎日食べている。
気持ち悪さが治まるから。なんで?

たぶん今人生で1番カルビーに感謝してる

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