スタートアップのMVP検証でノーコードを活用する方法
moroです。🦥
今回はタイトルにもある通り、スタートアップの初期段階でNoCodeを活用する方法をお伝えしたいと思います。NoCode開発は「コストパフォーマンス」と「タイムパフォーマンス」を重要視する条件下において非常に有効です!
NoCodeとは
そもそも
NoCodeとは、ソースコードを書かずに開発する手法のことを指します。
「NoCode」のGoogle検索過去5年間のトレンドをみてもわかる通り、ここ1年で注目され始めました。webサイトなどが作成できる「WordPress」「Wix」「STUDIO」「webflow」はご存知の人も多いですが、モバイルアプリをNoCodeで作成できる「Bubble」「Adalo」「Glide」などもあり、数多くのサービスが存在しています。
ちなみに、Adaloの編集画面はこんな感じです。
とても直感的でサクサク開発ができます😚
こちらの記事では、NoCodeサービスが大量にまとまっているので実際にサービスを探す際に参考になると思います。
アプリ開発の流れ
弊社サービス「SmartDish(スマートディッシュ)」は、2020年7月に開発を開始し、同年9月1日にリリース致しました。サービス内容はこちらを見て頂けるとわかると思います。
このサービスを立ち上げるに当たってユーザー用、レストラン用、管理用の3つのアプリを開発する必要がありました。
サービスを立ち上げた当初メンバーは代表と私の2人で、開発期間は1ヶ月でした。代表は飲食店へのヒアリングと仲間を集めを中心に行い、私はNoCode開発にとにかく集中しました。
ものすごく手こずった機能などは特になく、アプリの審査も大きな問題はなく無事通りました。
その後、個人飲食店の方にテスト導入の協力をして頂き、ブラッシュアップをさらに1ヶ月間繰り返しました。計 2ヶ月で開発開始からリリースまで持っていきました。🐛
気になるコスト
1ヶ月というスピードで開発できたのはまさしくNoCodeならでは。最低限の機能のみの実装で時間もお金もかけずにブラッシュアップができました。
費用面ですが、弊社が使用したNoCode開発ツールは「Adalo」のPro Planで1ヶ月$50。さらにGoogle Play Consoleの登録料、Apple Develop Programのメンバーシップ料金で、初期費用は総額2万円弱です。
1ヶ月という時間ですが、開発者はプログラミング実務経験なしの初心者で、NoCodeツールも初めて触りました。代表にたまに手伝ってもらいながら作成しました。
作成したアプリを他社に開発を委託した場合、100万円前後はかかる規模なので、NoCodeのポテンシャルがいかに高いか感じられるのではないでしょうか。
開発期間の1ヶ月間で意識したこと
この期間は検証に協力して頂いた飲食店の方とサービスの改善を繰り返しました。検証では自分たちがお客さんとしてアプリを使用して、お店の方にもレストラン用アプリを操作して頂きました。
お店の方から毎日フィードバックをいただき、一つ一つ問題を細分化し、最適解をアプリに落とし込んでいきました。
特に意識したことは飲食店の方と同じ目線になり
・アプリの操作でつまずくところがない
・無駄な作業がない
・既存のお店のオペレーションに溶け込んで使える
様々な利用シーンを意図的に作り上げたりして、繰り返し繰り返し試しました。
ユーザー側のアプリでは、自分たちがユーザーとしてアプリを使用したり、知り合いに使用してもらいフィードバックをもらい改善していきました。
自分たちの ”これがいいんじゃないか” という考えをなるべくなくして、様々な方法を試しました。例えば、1番最初リリースしたレストラン側アプリでは、入ってきた注文にユーザーさんの顔写真と注文内容を表示させてたのですが、サービスの検証段階においては全くいらない機能でした。それよりもメニューの文字を大きくして作業中でも見やすくする方がお店の方からすると重要でした。
他にサービスの改善をするに当たって行ったことは、既存の飲食店向けサービスのデリバリーやPOSシステムなどを触りまくるということです。(当たり前かもしれないですが)その中でなぜこの機能は使いやすいのか使いにくいのかというのを直感的に感じて、メンバー同士話して言語化したりもしました。その中で良いと思った機能は、似たように取り入れてみたりもしてみました。
あとは、お店の方から頂いたフィードバックも全て鵜呑みにするわけではなく(ターゲットにする飲食店を定めずに幅広く検討していたいため)、”他のお店だったらどうだろう?”とお店の規模や料理の内容、雰囲気、どういうスタイルのお店かというのをわからないながらも想像しながら改善して行きました。文字が小さい!との声があれば、これはやりすぎなんじゃないかと思うくらい大きくして試してたりもしました。
これを繰り返し行ったことで、最終的にお店の方は使いづらいと感じる部分はなく使えるようになって頂いたと思います。完全にリリースしてからも飲食店の方々からこの機能はわかりづらいと不満は特にありませんでした。もちろん、こんな機能あったら便利、こういう風にしたらいいというのはたくさんあります。
リリースしてから現在
9月にリリースしてから3ヶ月半で、
リリースしてからアプリのアップデートは細かい修正も含め10回以上はしました。
さらに、毎日注文をリアルタイムでトラックして、使って頂いたユーザーさんへヒアリングするために店舗に伺ったりなどもしています。
ここまでくるとNoCodeでは実現できない機能が次のアップデートの候補に上がってきました。そこで、リリースから2週間経った頃、コードでの開発に取り掛かりました。年始に大幅アップデートをする予定です。
またNoCodeでの検証からコードへの切り替えについてもまた記事にしたいと考えております。
最後にまとめになりますがこのサービスを考え始めてから半年もたたずに検証ができ、(しかも時間とお金と人のコストがかからずに!)ユーザー数もアクティブユーザー数も伸ばしていけたのはスピードを重視し、情報もあまり落ちていないツールを使用し挑戦し続けたからだと思います。初歩に立ち始めたばっかでフラフラしているかもしれませんが、これからしっかりとユーザーさん、そして飲食店の方々に貢献できるサービスにしていきたいと思います。
長々と読んで頂きありがとうございました!🐶
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