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『夜に見た光』 UT×YOASOBIコラボ記念 無料生配信ライブ『SING YOUR WORLD』ライブレポート


 ──YOASOBIに未来への光を見た。


 2021年7月4日、日曜日、18時開場、19時開演。待ちわびていた時間がついにやってきた。

 "それでは入場を始めます!"


 開場という感覚を久しぶりに思い出した。ライブ会場でチケットの整理番号順に入場していくあの時間だ。抽選で一桁の数字を当てた時の感激、あるいは、先に入場していく人たちを羨ましく眺める悔しさ。

 しかし配信ライブでは全員が最前列だ。18時の開場と共におよそ5万人が画面の最前列へなだれ込んだ。その間にも視聴者はどんどん増えていく。

 ライブ開演までのざわめきが聞こえるようだった。今日はどんなセトリで来るのか。どんな衣装を着て現れるのか。どんな感動を味わわせてくれるのか。


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 開演を目前に観客は11万人を越えた。準備は万全。18時59分。固唾を飲む11万人が注目する瞬間だ。


 19時ちょうど、画面の前の観客が一堂に歓声を上げただろう。



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 会場は有明にあるユニクロシティトウキョウ。ユニクロのオフィスをライブ会場にする斬新さで一気にYOASOBIの世界観へ潜っていく。

 画面の向こう、幾万の観客が登場を待っていたAyaseとikuraはシルバーカラーのタキシードを変形させたドレッシーかつモードな衣装で現れた。7月2日から配信が始まったばかりの新曲『三原色』からライブは始まった。

『SING YOUR WORLD』セットリスト

1. 三原色
2. ハルジオン
3. もう少しだけ
4. たぶん
5. 怪物
6. Epilogue〜 アンコール
7. 夜に駆ける
8. ハルカ(w/ 大阪桐蔭高等学校吹奏楽部)
9. 群青(w/ 大阪桐蔭高等学校吹奏楽部)

 ライブはオフィス内を縦横無尽に巡る。通常のカメラに加えドローンでの空撮を交えながら、いままでのライブでは見られなかった新しい形で映像を届けていく。


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 無数のTシャツが宙に浮いているようなステージで『たぶん』を歌うikura。

 パチン。


 ikuraのフィンガースナップを起点に照明は一気に怪しい色へと表情を変え、場面転換して『怪物』へ流れていく。


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 ステージは変わりデスクとモニターのある舞台で、よく見ればいかにも「オフィス」といったところだ。

 原点でありスマッシュヒットを叩き出した『夜に駆ける』を歌い切ると会場は明るくなりその全貌を現す。

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 まさにオフィスそのもの。

 それがライブステージに化けてしまうそのYOASOBIのパワーと柔軟さが今回のライブの見どころだった。視聴者は20万人を超え、ライブは終盤へと差しかかる。


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 ラスト2曲、2人はさらにステージを変えた。四方に段が作られた広い部屋へと移る。大阪桐蔭高校の吹奏楽部172人を迎えて、オーケストラアレンジの『ハルカ』と『群青』を演奏した。


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 172人の高校生を交えた『群青』の合唱に光を感じた。

 いつか、ひしめき合う観客の人々がYOASOBIのライブ会場で『群青』を大合唱をする日が来るだろう。その時に、今日のライブをきっと思い出す。


 YOASOBIは来たる8月8日にROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021にて初の有観客ライブを控えている。ROCK IN JAPAN FESTIVALの初出演にして、最大のステージであるグラスステージでの演奏、そして当日のトリを務める。期待と重圧のかかる舞台だ。きっとYOASOBIはまた光を見せてくれる。
※ ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021は7月7日に開催の中止が発表された。次回の開催に期待したい。(7月7日追記)


 今回の配信ライブの成功、そして次の新たなステージへと駆け上がっていくYOASOBIのスピードに追いつき、これからも見守っていきたい。そう思うライブだった。











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