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ノーブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)

今日は防衛大学校初代学校長・槇先生が、3期生の入校式の際に行った「修行の生活、義務」という話を簡単に紹介します。

幹部自衛官は昔であれば士官・将校と呼ばれ、軍事の専門知識と技術に加え、高い人格を備えていることを重んじる存在でした。欧米では士官の養成に際しては、「士官にして紳士」を重視した教育を行っています。

防衛大学校でも諸外国に倣い、「真の紳士淑女にして真の武人たれ」をモットーにしています。戦闘能力に秀でているだけでなく、名誉と忠誠を重んじ、力なき人々の味方となるのを誇りとする紳士・淑女であらねばならないということです。

また、この話の中に「ノーブレス・オブリージュ」という言葉が出てきます。フランス語で「高い身分の者には大きな義務が伴う」という意味です。もともとは貴族階級の考え方ですが、高貴な身分の者はそれに恥じない徳を備え、公共に奉仕しなければならないということ。

防衛大学校の学生は将来幹部自衛官となって多くの部下を率い、国を背負って立つ存在になります。現代の日本では身分の高い低いがあるわけではありませんが、重大な職務を担う彼らにとって、「ノーブレス・オブリージュ」という考え方はとても重要です。

公共に対する奉仕はまだ先の話かもしれませんが、今のうちから「紳士・淑女」にふさわしい徳を備えていかなればなりません。国民の信頼と期待に応えられる存在になるべく、常に自己研鑽が求められるのです。

幹部自衛官に限らずリーダーやマネージャーなどの役職、広く人の上に立つような立場にある人は、「ノーブレス・オブリージュ」という考え方を身につけておく必要がある思います。




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