2021年のお気に入り新譜アルバム8枚選びました
2021年発売のアルバムの中で、特に聴いたアルバムを8枚選びました。
サブスクになってからというもの、大量に新しい音楽を聴き、ひとつのアーティストへの想いが薄くなってしまうことが悔しいので、丁寧に振り返っておく場所にします。
別の場所へ残していたのですが、いつでも振り返られるようにnoteに投稿しました。
わがつま 『第1集』
今年はなんといってもわがつまさんに出会えたのが最大の収穫だったといえるほど好きなアーティスト。宅録シンガーで1996年生まれと同い年なことにも驚いた。
天気のよい日曜日の昼下がりに流れる、うとうとするあたたかい部屋のようなポップな音に反して、すこし気怠げな声なのにどこまでも透き通ったトーンですき。ささいな言葉づかいに傷ついたとき、ひとりでぼーっとしながら聴きたくなるアルバムだ。
Best track 『日曜日』
カネコアヤノ 『よすが』
大学3年生のときに出会ったカネコアヤノ。かれこれ4年聴いているし、全ての作品が好きなのだけど、その分新しい作品を聴くときに「もう好きじゃなくなるかもしれないな」という妙な緊張をもってるけど、結局大好きな一枚となった。
コロナ環境下で制作されたものだからか、表現活動を抑圧されている中で、音楽というものにすがりながらなんとか生きている必死さがあるように感じられてすき。都会で過ごしていても審美眼を磨き続けていれば、自身を見失うことはないんだろうという希望としてカネコアヤノを捉えているように思う。
Best track『爛漫』
高木正勝 『Marginalia Ⅲ』
自宅の窓を開け放ち自然を受け入れながら演奏するマージナリア・シリーズの第3弾。
いつも高木正勝さんのMarginaliaを入れてしまう自分に喝を入れたくなりながら、今年も安定して選んでしまった。2018年8月~2019年11月に録音されたもので、以前にまして自然とピアノの調和がより美しくなっているのは気のせいではないはず。
第2弾まではあくまで高木さんのピアノがメインで自然音が少々彩りを加えている印象だけど、今作からは”対等に”まざりあっている、と感じた。それゆえ#48 の春の嵐から始まるのだけど、雷音が恐怖の対象でなく、ひとつのメロディーのアクセントとして捉えられるように感じる。
Best track『Marginalia #48』
Aaron Frazer『Introducing…』
ブルックリンを拠点に活動するDurand Jones & The Indicationsのドラマー/共同ヴォーカル、アーロン・フレイザー。ピンクでポップなジャケットからは想像のできない、深みのある色気を味わえるアルバム。
「自らの意識の高揚と愛に包まれたいという願望を巧みに調整した」
とインタビューで言っているように(ただし歌詞はよく知らない)、うっとりとしたムーディーさが印象に残っている。
Best track 『You Don’t Wanna Be My Baby』
kiki vivi lily 『Tasty』
「アルバムを通して目覚めて眠りにつくまで1日の流れを感じられる構成にした」
というこの作品は目覚まし音、軽やかな鳥のさえずり、上機嫌な口笛が絡まり合いながらはじまるのが最高に気持ちよくてすき。
気づいたら再生ボタンを押してしまうほど、個包装のミルクチョコレートを口に運んでしまうような気楽さが気に入っている。
Best track 『Yum Yum (feat. Shin Sakiura & Itto)』
cesco 『The Natural Diet』
大阪発で大学時代の友人を中心に2018 年から活動開始したバンド。「セスコさいこ〜〜」と頭の中で読んでいたけどどうやらチェスコらしい、今知った。
終始英語詞でつづられており、それをボーカルのuiさんが肩の力を程よくぬきつつ、のびのびとうたいあげているのが心地よい。ジャケットも自作とのことだが、まさに午後4時ほどの夕日をレースのカーテン越しに見つめる、日常の浮遊感を味わえるアルバムだとおもう。
Best track『Early So』
Mono Fontana『Cribas』
ブエノスアイレス出身の鍵盤奏者、モノ・フォンタナの2ndアルバム。
とにかく異世界へ連れていってくれる魔法のような音楽。音楽をなんのために聴くのかと問われると、脳内トリップをしたいため、と答えるかもしれない。そしてその時にはおそらくこのアルバムが再生されている。音楽をつくるための音楽ではなく、現実世界のどこかで鳴り響いている音をモノ・フォンタナのピアノで音楽に仕立てているところがたまらなくすき。
Best track『Letras del cuerpo』
Barrett Marshall『Stay Gold』
今年一番聴いたアーティストはもはや定番化しつつあるのはharuka nakamuraと高木正勝なのだけど、実は心のなかではその次をいくアーティスト。漁っても日本語の紹介記事が出てこないし、インスタグラムのフォロワーが187人しかいなくて情報が少なくて困っているのだけど、アメリカのテキサス州ヒューストンで音楽作成をおこなっていることはわかった。
朝日に照らされながら、大切なひとと再びうたたねをしているような多幸感あふれるサウンドがすきすぎる〜。
Best track『Ocean Breeze』
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