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なんとか「自分史上最高」のリモートワーク環境を整えた話(後編:FlexiSpot)

(前編からの続き)

ぎっくり腰を再発し、リモートワーク用のチェアの購入を決めたわけですが、色々あって2ヶ月経ってようやく到着。お次はPCデスクの新調に乗り出したのであった!

さて、お次はPCデスク。ネットで色々見てみたのだけど、正直リビングの設置スペースがそれほど大きいわけじゃないし、縦長のLDKの真ん中あたりに設置するということで、L字型のデスクや大き目のデスクは候補外。となるとゲーミング用で人気が出ているBauhutte (バウヒュッテ)は対象から外れてしまう。そして更に調べるうちに、何やら腰痛解消には「スタンディング」で仕事をする方が良さそうだとなり、昇降式のスタンディングデスクを購入することに決めたんですね。で、そんな昇降式デスクの中で一番良さそうだったのが、新興メーカーであるFlexiSpotでした。

FlexiSpotは中国で設立後、現在はカリフォルニア州に本社のあるグローバル企業で、オフィス用デスクや家庭用の収納家具、そして家庭用のデスクを提供しているメーカー。日本では楽歌株式会社さんが総代理店みたいですね。

昇降デスクは、他のメーカーからも出てるんですが、FlexiSpotを選んだ理由は以下の5つ。

1.値段が手頃
2.デザインが野暮ったくない
3.ラインナップが豊富
4.オプションが豊富
5.天板が別注できる

ラインナップという点では、サイズや仕様(昇降の電動式、手動式など)を自由に選べるのが良くて、例えば今回の僕のように横幅がそんなに取れない人には選択肢が広がって助かったんですよね。あとはオプションも良くて、僕は買いませんでしたがエクササイズバイクがあったり、実際に購入したデスク吊り下げ式のCPUラックにスライド式のキーボードトレーがあり、それぞれクオリティが高いという。

そして何より良いなあと思ったのが、天板別注ができる、つまり天板は買わずに脚だけ購入できるってことですね。そんなわけでまずはFlexiSpotの電動式・メモリー機能付きの「EC1/EN1」を購入しました。購入して一週間以内に届いたんですが、今は注文が殺到していてもう少しかかるみたいですね。


続いては天板です。この天板選びがなかなか大変でした。

まずは木材を何にするのか、です。ゴム、ウォールナット、杉、檜、ホワイトオーク、レッドオーク、タモ、ナラ、チークなど、たくさんあるんですよね。そんな中で僕の好みとしては白系というよりはこげ茶っぽい色味が良かったので、ウォールナットを選びました。

ここでちょっとだけこぼれ話ですが、本当は「せっかく別注するなら珍しい木材にしたい。そう、やはり”桑”でしょう、自分の名字にかけて」と思って探してたんですよね。でも桑の木ってあまり天板用に加工されていなくて、ネット中をくまなく探したものの良い感じのものが無くて。というより天板に使えそうな桑の木材自体、探しまくっても日本で数点だけしか在庫がなく、そんな状態なので自分が求めるサイズではなかったので泣く泣く断念したのでした。ただそんなことをやっていたので、木材マーケットというものをなんとなくイメージできましたね。ちょっと面白かったです。


さて、ウォールナットの天板を購入することにしたのですが、次はそれをどこで買うか、です。ネットを色々みたんですが、やはり行き着いたのは「マルトクショップ」だったんですね。たぶんですが、日本で一番売っている木材ショップだと思います。

Webコンサルタントという立場から見ても、ここのサイトの完成度は凄いですね。顧客視点で知りたいことがしっかりと提示されているんです。いま注文したらいつ納品されるかはもちろん、他の人が実際にどういう使い方をしているかの事例が豊富に用意されていて、そこから自分が選ぼうとしている木材のイメージを膨らませることができるという。そして選ぶためのチャートや用語辞典、DIY好きにはたまらないコンテストにYouTubeチャンネルという充実っぷり。

取り扱う木材の豊富さや加工オプションの細かさという点はもちろんのこと、本来ならあまりに選択の余地が多すぎて迷ってしまいそうなものですが、ちゃんとナビゲートしてくれる点は、素晴らしいと思いました。素人からセミプロまでしっかりと対応しているコンテンツです。

といいながらもやはりだいぶ迷いまして。何せ予算もそこまで潤沢ではないわけで、無駄は省きたいという気持ちと、とはいえ不器用かつDIY初心者の自分が何か作業をしようとすると、せっかくのオーダーする天板を台無しにしてしまうという気持ちが鬩ぎ合うわけです。で、最終的にはできる限りはショップ側に加工をしてもらい、最低限だけ自分でやろうと決めたわけです。

実際に注文したのは、以下のオーダーです。書いてても良くわからないんですけどね💦

ウォールナット 無垢板フリーカット 四角形 030*0650*1000mm
◆面[A]:糸面 + 磨き
◆面[B]:上下R面(5R) + 磨き
◆面[C]:上下R面(5R) + 磨き
◆面[D]:上下R面(5R) + 磨き
◆反り止め:無し
◆コーナーR[A]:15
◆コーナーR[B]:15
◆コーナーR[C]:15
◆コーナーR[D]:15
◆四角形穴[1] 貫通 x1:440mm,x2:560mm,y1:10mm,y2:30mm 角突き:無し
◆塗装:自然塗料クリアー 裏捨て塗り
◆他加工:穴あけ加工はR10で丸くカットをお願いできますでしょうか。
イメージとしては以下の事例の穴を想定しています。
(https://bit.ly/2Kgzljj)
用途:三方向使用

まあなんだかよくわからないと思いますが(実際にマルトクショップの加工オプションはこちら)届いた実物はこれです。横幅はちょうど1mですね。奥行きは65cm。

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裏面を撮影してるのでちょっと筋が気になると思いますが、表面は綺麗な加工になってます。これは良いもの! そして最初から穴も一か所開けてます。

ちなみに、この天板、注文したのは昨年の12月11日、そして到着は年を越して1月23日でした。大体20営業日ほどかかるようなんですが、年末年始も挟んでるんで、しょうがないなと。それまでの一月半は自宅にはFlexiSpotの脚だけ積まれた状態でした。ちょうど上の写真の右側に写ってる箱ですね。

そしてようやく届いた天板をしっかりと長い間使うためにも、ほぼ経験のないDIYをせざるを得ないなと考え、DIYグッズを購入したのでした。一応購入したのを挙げますね。

電動ドライバーはこちら。王道はmakitaやBOSCH、RYOBIといったところなんですが、恐らく今後の人生においてもそこまでDIYをしないだろうという想定の下、最低限使えるやつでいいや、と選んだんですよね。レビューを見ても「この値段でも問題なく使える」という声が多いし、何よりポイントはお尻が平らになっていること。そのお尻に↓の水平器を取り付けて水平になるようにできるんですよね。

そのうえで、穴開け用の木工専用ドリルを購入しました。下穴に合わせて6mm、9mmの2種類を。電動ドライバーにもついてはいるものの、やはり専用だと安心かなと。そしてそのドリルに合わせてストッパーも購入しました。穴を開けすぎないように、指定した深さで止めるためのものですね。もちろん自分でテープなどで目張ればいいんですが、何せ不安なもので・・・。

そんなグッズを買い込んでいるのが最初の写真で分かります。一つずつは高くないとはいえ、数がそれなりですよね。


とまあそれほど準備をして臨んだ理由というのが、「鬼目ナット」を導入するためなんですね。

「鬼目ナット」とは? (ねじコンシェル.com
木製の机や椅子などを製作する際、パーツ同士の結合には木ねじを使用します。しかし木ねじは直接母材(木材)へねじ込む為、いったん締結してしまうと簡単に分解することは出来ません。一度ねじ込んだ木ねじを取り外してしまうと、同じ位置に再度しっかりと締結することは難しく、再組立ては非常に困難になります。とは言え、完成品を輸送しようとすると、特に大型家具などはかさばるので運送効率が悪く、養生等にも多くの手間が必要で莫大なコストがかかってしまいます。
木製の家具などを簡単に分解して運搬し、現地で組み立てる事(ノックダウン式)を可能にする為に開発されたのが鬼目ナットです。鬼目ナットを組み込む事で、木材にしっかりとした雌ねじを付けることが可能となります。部品の脱着が非常に簡単になるので「運搬しやすくコストも抑えられる、また誰でも簡単に組み立てられる」といった事が可能となりました。
鬼目ナット胴体部の外周にはギザギザや羽のような出っ張りがあり、母材に開けた下穴にねじ込むまたは打込むと、その出っ張りが相手材へ食い込み固定されます。木材に雄ねじを組み込める「ハンガーボルト」や、ユニット家具等の組立用に開発された「ジョイントコネクターボルト」を用いることにより、木製部材をしっかりとつなぎ合わせることが可能となります。

要は、天板に直接ネジで取り付けてしまうと今後ばらすのに苦労しちゃうんで、持ち家ではなく今後引っ越し可能性もある僕としては、どうしても鬼目ナットを導入せざるを得なかったんですよね。そんでその導入のために前述のDIYグッズが必要だったわけです。

その鬼目ナット、調べるとDIYが得意な人にとってはお茶の子さいさい、不得手な人だとかなり苦戦しているという。どう考えても後者の立場なので色々と心配だったわけですね。こういう動画を見てはイメトレします。

この動画を見るとめっちゃ簡単に見えるじゃないですか。僕もそう思いたかったんですが、やはり簡単じゃなかったんですよね・・・。練習用の木片でも用意してそこで最初にやってみれば良かったんですが、それをしなかったことを後悔したという。詰めが甘いとはこのことです。

で、覚悟を決めて一発目の穴開けに挑戦します。少しでも潰しが効いた方がいいなと、メインとなるFlexiSpotの脚ではなくて、アクセサリとして購入した電源タップ用のラックを取り付けることにしました。これは正解でしたね。

緊張しつつ、フル充電をした電動ドライバーを用意し、事前にボールペンでマークした位置にセット。そして電源オン!それなりに振動があるのを両手で支え、ドライバーのお尻につけた水平器を目印になんとか水平に保ちます。
ウィーン、と勢い良く回る穴開けドリル。木工専用なのになかなか奥に進みません。そもそもドリルでの穴開けをこれまでやったことがないので「そんなもんなのかな?動画とは違うけど」なんて思いつつ、それを続けます。
それでも全然削れている気配がなく、仕舞いにはちょっと焦げ臭いような気がして断面を見てみると、穴はほぼ開いていないのに少し焦げてます・・・。

「なんで!?この買った電動ドライバーがダメなの?」と焦ったんですが、よくよく調べてみると物凄くシンプルな話で、ドライバーを回す向きが逆でした・・・。正しい向きにしたらあっという間に穴が開いたという失敗談その一

失敗談その二は、上記のようにようやく穴開け自体はできるようになったものの、せっかく購入していたドリルストッパーの取り付けが甘くて、いつの間にかセットしていた深さが浅めに変わってしまっていて、鬼目ナットを捻じ込んでも途中で止まってしまったというもの。

つづいて失敗談その三もこれに近いんですが、しっかりストッパーをセットしていたものの、恐る恐るの作業なのでしっかりと奥まで踏み込めなかったこともあり、最後の数ミリが浅くなってしまったという。

そんな失敗をして取り付けた鬼目ナットがこちらです。写真を見てもデコボコしている仕上げの甘さがわかりますね・・・特に上の方。

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記念すべき最初の下穴はこちら。電動ドライバーにはドリルストッパーと水平器も装着してます。

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こうして「練習台」としての4つのセットが終わり、いよいよ本番!(と切り替えるしかないという) 細かい失敗を踏まえて、自分なりの「鬼目ナット失敗しないポイント」はこちら。

【鬼目ナット装着の失敗しないポイント】
1.しっかりと電動ドライバー(ドリル)の練習をする
2.穴を開ける位置のマークは、穴を開けたい場所のど真ん中に錐やネジの先端を使って小さい穴を開ける
3.その穴に木工用ドリルの中心部分を重ねて、最初は回転数を抑えてゆっくりしっかりと穴を開け、そこから徐々に回転数を上げていく
4.穴の深さはしっかりと予定通りまで。穴を開けた後にちゃんと目的の深さになっているか、ネジやナットを使って確認

お陰様で何とか「鬼目ナット」はマスターした気がします。その後にも何度かアクセサリを追加したんですが、その時には一つの穴開け→鬼目ナット装着までの一連作業で数分で終わらせられました。


こうして色々と装着したのがこちら!
なお、一番最初に装着した鬼目ナットの4つは、そもそもの計画ミスでCPUラックと重なってしまい、泣く泣く撤去となりました・・・写真の上部に写っているナットが切ない。

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で、これだと電源タップなどが整理できないので、もともと購入していたトレーとは別のものを追加購入し、装着しました。その最終形態がこちらとなります。

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(というのは嘘で、実はこれを最終形態にするはずだったんですが、これでもCPU装着が重なってできず、結局最後の最後は左側に写っている電源タップ用のトレーの位置を写真でいう上側に変えて、ようやく完了となったのでした。結局あれだけ「せっかく買った天板を無駄にしない!」と息巻いていたのに、無駄な穴を何個も開けてしまったという)


こうして完成して実際に設置したのがこちらです。

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椅子に座る高さのバージョン。

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スタンディング時のバージョン。PC(CPU)の吊り下げも電源タップ用のトレーもいい感じなので、足元がかなりすっきりしていますよね。


ただ! 気づいているかもしれませんが、せっかく購入したFlexiSpotのオプションアクセサリーのキーボードトレーですが、足に引っかかる感じで邪魔になり取ってしまいました・・・。何という無駄(涙) オプションの設置はどうぞ計画的に!!
(個人的には天板の奥行きが結構あるのであれば、キーボードトレーはいらない気がします。想像しているトレーよりもだいぶ下側に出るので、座るときに結構邪魔になるんですよね)


以上がFlexiSpot設置の顛末、つまりはDIYの奮闘記となります。いやあ、でもこうして苦労したからこそより愛着が出るといいますか、設置して半月ですがかなり良い感じに使ってます。オンラインMTGが連続しているときとかはスタンディングにすぐ切り替えて腰を伸ばしたりできるし。メモリ機能付きなのでボタン一つで勝手に昇降するし。

おすすめです、スタンディングデスク!


最後に、僕がネットを探しても答えがなかなか見つからなかった点を後進のために書き残しておこうと思います。
それは鬼目ナットのサイズについてです。

【適用できる鬼目ナットについて】
・FlexiSpot EC1/EN1 脚及び付属品装着(ネジタイプSt4.2):M4×20mm
・FlexiSpot CPUスタンド CH1(ネジタイプSt4.8):M4×20mm
・FlexiSpot キーボードトレー KT1(ネジタイプSt4.8):M4×20mm
・サンワサプライケーブルトレー EEX-CBH05BK/EEX-CBH05WH:M4×20mm
・サンワサプライケーブルトレー(メッシュ・ERDシリーズ専用) CB-CTERD5:M6×13mm
【参考下穴】
・M4×20mm:6mm×20mm
・M6×13mm:9mm×13mm

以上を参考にしていただいて、FlexiSpot用に購入した天板に鬼目ナットを装着してもらえればと思います。なお、今ではFlexiSpot公式の専用天板も種類がだいぶ増えてたりするんで、こうした面倒をしたくない場合は専用天板を購入する方が早いかもしれないですね。


最後の最後に、装着した及び装着しようとしたケーブルトレーも紹介しておきますね。どちらも品薄のようですよ!

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こうしてチェアも含めて、「自分史上最高」のリモートワーク環境を手に入れたのでした!

あとで番外編として、今回に合わせて買い替えた周辺機器なども紹介しますね~。

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