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映画/ドライブ・マイ・カー(2021)/感情と向き合う

こんにちわ😆✨

2月中旬になると、卒業や送別などの言葉がちらほら街で聞こえてきます。
あっと言う間に一年は過ぎていきますし、年を重ねれば重ねるだけ、どんどん一年が短くなっていくように感じます。

どうして年を重ねるたびに一年があっという間に過ぎていくのでしょうか?

今回はそんな疑問を感じていた私に、ヒントを与えてくれた映画のご紹介です。

「ドライブ・マイ・カー」(2021)
 この邦画は村上春樹の「女のいない男たち」が原作の映画で、原作を読んでいた私はこの短編小説をどのように実写化するのか、そして独特な世界観を持つ村上春樹の繊細な感情表現をどのように映画で表現するのかが気になって鑑賞をいたしました。

 この映画のテーマは、これは私の完全なる主観ですが、「しっかりと悲しむこと、ショックを受けることの大切さ」です。
 物語は、主人公の家福が、秘密を持ったままなくなってしまう妻の死から立ち直っていくお話です。家福と妻の音(おと)は大変仲のよい夫婦ですが、音は家福に隠れて浮気をしており、家福はそれを知っていながらもそれを問いただすことなく夫婦生活を続けています。
 ある日、音から「今夜大切な話をしたい」と言われた家福は少し帰宅を渋って夜中に帰宅します。その夜音は亡くなってしまいます。

 この映画の中でキーパーソンとなるのが家福の専属ドライバーになる渡利という女性です。渡利へ、少しずつ心を開き音の思い出を話していき、まだ妻の死から立ち直れていないことを表現していく家福に対して、渡利はこんな言葉をかけます。

「音さんはもしかしたら気づいて欲しかったのかもしれない。自分の浮気に気がついて、家福さんにしっかり叱ってほしかったのかもしれない。」

「音さんをそのまま受け入れてあげることはできないですか?そのまま受け入れて、悲しんで、怒って。それが大切なのかもしれない。」

そこで家福は初めて大きな声で泣き出します。

 さて、冒頭の話に戻りますが、もしかしたら人は大人になるにつれてあまりにも自分の感情をコントロールしてしまうのかもしれません。確かに若いときはもっとすぐに怒ったり、失敗したらショックを受けたり、くだらないことでもゲラゲラ笑ったりしていました。
 しかし、自分との付き合い方にも慣れてきて、怒りを鎮める方法やショックを受けないために自分ができる範囲でうまく物事と折り合いをつけてしまっているように思います。


 感情の動かない一年は本当にあっと言う間に進んでしまいます。


 しかし、何かを本当に乗り越えたい時、自分を理想の自分へと成長させたいとき、私達はもっと自分の感情と向き合わなくてはいけません。

 沢山失敗して、悔しがって、ときに怒りながら人は成長します。

 改めて私も今までコントロールしてしまっていた感情にしっかりと向き合って、毎日をもっと充実して生活したいと感じました。

 

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