そんなのいらないと言われても
そういえばの話なんですが
高齢者施設で働いていると、耳が遠いのに補聴器をつけてない人って結構多いんですよね。
耳が聞こえないと不便じゃないのかなぁ〜なんて思うんですが、補聴器をつけない方がいいんだそうです。
そりゃ、聴こえる方がいいに決まっているけれど、つけるのが煩わしかったり、補聴器の音自体が不快に感じたりするようで、「いいのいいの」と。
使った方がいいのはわかっているけれど、色んな事情で使えない・使いたくないっていうのはリハビリの場面でも良くあるんですよね。
杖、車椅子、装具、歩行器なんかがそれに当たります。
以前は、危ないんだからちゃんと使ってほしいと結構しっかり目に提案していたのですが、それだけ嫌だという人の気持ちを無視するのもなんか違うなぁと、前ほどはすすめなくなりました。
人の気持ちを尊重するというのは、その人が周囲の期待と違う気持ちだとしても受け止めることでもあると思います。これがまー、大変(私は)。
PTとしてやりたいことが、その人にとってはいらないこと。
余計なお世話だと言われても、じゃあもういいよと突き放すことなく支援する側として居続けることって難しい。
自分が疲れてると途端に心がすさんできたりもします。
つかず・離れず・暖かく、というモットーでやっているデイサービスがありますが、支えていくことに葛藤を感じるたびにこの言葉を思い出してます。
何かのタイミングで、気持ちが変わった時にスッと差し出せるように準備をしながら、その時が来るのを今日も待っています。
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