神様がここにいるのなら / 椋子

やりたいことができなくなる
弊害は人それぞれあって
他にできることはなんだろって
考えることすら嫌になるような
どうして僕なんだってさ
恨むべき相手なんていないのに
誰かのせいにしなきゃもう
生きる気力もなくなりそうで

神様がここにいるのなら
この病をなくしてください
神様がここにいるのなら
この傷をいやしてください
祈ることしかできない僕を
どうかここにいさせて
お願い道を塞がないで

好きなことをして生きていく
それだけのことがどうして
それが一番苦しいんだよ
いっそ好きにならないようにと
初めから距離置くようになった
そしたら自然と離れていった
「どうして僕じゃないのってさ
嫉妬心にのまれ怪物になる
誰のせいにもできなくて
僕は僕のせいにした

神様がここにいるのなら
楽しかったあの頃の
神様がここにいるのなら
愛される喜びをどうか
「助けて」って手を伸ばした
心の中ずっと泣いていた

差し出されたその手に
何度もすがりたかったのに
怖かったのね

「もういいよ」
「十分だよ」
「人一倍苦しんだよ」
誰もあなたを責めはしないから
その勇気を讃えるんだ
弱くていい
負けたっていい

神様がここにいるのなら
泣いている少年に笑顔を

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