深夜0時の魔法 / 椋子

忘れられなくて 抜け出せない
いつまでも僕の手を引いてるものは何
同情 愛情 貴方のため
いや、きっと 僕のため

少しでいいから 話を聞いて
何も言わなくてもいいから
なんて そんなことは 言えなくて

貴方のその声で聞かせて
貴方が思ってること全て
どうか僕にヒントをください

傘もささずに雨の中
見知らぬ街を見渡した
深夜0時の魔法

すれ違う人々に怯えながら
どうしようも無い絶望の中で
僕は光を見つけたんだ

どうせダメだと思いながら
戸惑いもなく進み出すよ
幸福 後悔 その狭間
幸せな 後悔がしたかったんだ

このモヤモヤを振り払って
貴方のそばに居たいと思った
どうか僕にチャンスをください

傘もささずに雨の中
やけに賑やかな街をゆく
深夜0時の魔法

声も音も聞こえなくなって
たった一つ この瞳に映る
僕は光を見つけたんだ

貴方の抹茶と僕のコーヒー
二人それを分け合って
この世界に二人だけみたいだ
甘くて苦い その味で
夜に溶けてしまいそうだ

君が傘を持つ雨の中
濡れないようにと気を遣いながら

あぁ、もうすぐ さよならだなぁ

傘はさざすに雨は上がった
やけに寂しい街をゆく
深夜0時の魔法

さよならと心で呟き
ありがとうと言葉で囁く
貴方の声
またねの3文字

僕の耳に聞こえた気がした

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