最終電車、ひとつ前 / 椋子

日をまたぐ少し手前 この街はまだ
賑やかいけど
君が待つ家が恋しいポッケには片道切符

時は刻む一分一秒
君からのLINEがやけに優しい

ただ君の好きな僕でいたい
だから今日も真面目なフリをして終電のひとつ前の列車に乗って帰るよ

日をまたぐ少し手前 胸騒ぎがするの闇に
気のせいならよかったけれど
今朝の君の顔が浮かぶ

噤んでいる 唇で知る
さよならまであと僅か

まだ君の好きな僕でいたいなのに
今日は帰れなかった
終電を逃す僕は君の嫌いな僕なのに

手のひらに伝わる振動怖くて見れないんだ
僕はずっとずっと君の待つ家に帰りたい
わがままな僕は今日だけさ だから

ただ君の好きな僕でいたい
まだ君の好きな僕でいたい

ただ君が好きな僕だから
これ以上困らせないように
終電の一つ前の列車に乗って帰ろう
ああ、上手く笑えるかな

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