見出し画像

「キャンプブームって終わったの?」に対する2024年2月の回答例

実は1年以上前から何度も繰り返して話題になるキャンプブームの終わりについて、もはや風物詩みたいになってきたのですが、最近大きな企業の話とかがニュースにもなって、ざっくばらんに業界外の方から聞かれることが増えてきたので、こんな感じで説明してますという一例を。



前段

キャンプブームに関しては、誤解も多く、一言で説明が難しいのですが、なるべくかいつまんでご説明をすると、 「キャンプバブルは弾けたが、ブームに支えられキャンプを楽しむ人はコロナ前と比べて大幅に増えていて、現在も成長は続いている」というのが正確なキャンプ需要の見方です。

つまり、放っておいてもモノが売れたり、キャンパーが集まるような急成長のフェーズは終わり、緩やかな成長に切り替わった、と言えるでしょう。 一方で、キャンプの需要に応える供給者側の2つの立場から解説をしますと、

① キャンプギアメーカーの視点

キャンプギア全体の売れ行き不振もその通りで、新規でキャンプをする人が減ったため、テントなどの大型なものから売れていません。

どちらかというと、成長が急に鈍化したために、販売量よりも生産しすぎてつんのめってしまった、というのが実態です。

ただ、中古市場が盛り上がっている=キャンプを辞めた人が増えた、と考えるのは早計で、もっといいテントにしたいなどの買い替え需要も中古市場に一定あることは、考慮されるべき点だと考えています。

キャンプ”ギア”売れまくりブームは終わった、とは言えると思います。なのでメーカーも、大きな損を出したり、在庫消化にセールを打ったりしています。

②キャンプ場などの施設の視点

ここ数年のキャンプ場は、放っておいてもお客さんがどんどん来る、バブルの様相を呈していました。 そこに目をつけ、民間事業者のみならず、事業再構築補助金や自治体施設(公園や廃校の活用)での指定管理・PFIなどでもキャンプ場・グランピング場の建設が、採用されるようになり、この2−3年で施設数は倍になったと言われています。

需要の伸びに比べて、新規オープンラッシュが続いたため、お客さんの奪い合いになり、「人気キャンプ場以外総負け」になっているのが現在地です。

需要はあるけれども競争相手が増えたため、1施設あたりの売り上げが落ちています。加えて、すでにキャンプ場(&グランピング場)の撤退も増えてきている状況です。

もう”キャンプブーム”という認識であぐらをかいていると潰れる、というように、キャンプ場側の認識が変わってきているところです。

ただ、アウトドア事業者などが出している数字*を見るとわかるのですが、「一昔前に比べたらブームと言ってもいいくらい、総需要のフェーズは変わっているけれども、その勢いが続くつもりでいるのは幻想」という感じです。
*本当はソースも出したいんですけど前にSNSでつぶやいたら消して欲しいと言われたのでやめておきます。


アウトドア事業者のためのビジネスWebメディア アウトサイドワークス(暫定版)はこちら↓

Instagramはこちら↓
https://www.instagram.com/ryokanaioutdoor/

X(旧Twitter)はこちら↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?