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〔アルバイトの思い出〕 店長さんごめんなさい

スーパーで買い物をしたとき、お金を払おうとするとレジの方が「お会計はこちらでお願いします」と言いながら、登録が済んだ商品と買い物かごをレジ横の台に移しました。うながされるまま台の前に行くと、画面に「お支払方法を選択してください」というメッセージが出ていました。会計が済み、周囲をキョロキョロしていると、天井から「ハーフセルフレジ」という看板が下がっていました。スーパーのレジ打ちはどんどん進化して楽になっていきます。

私が初めてアルバイトをしたのは中学二年生でした。人の紹介で、地域密着型のスーパーでレジ打ちをしました。しかし、3ヶ月ほどした頃、店長に呼ばれ、そろそろ勉強に専念する時期だからアルバイトを辞めた方が良いと言われ、終了しました。でも本当はクビです。今、思うと、ひどいことをしたと反省しています。

当時のレジはバーコードなんてありません。商品にはすべて部門番号がつけられていました。確か3ケタだったと思います。まず、それを覚えなければいけません。さらに、広告の商品は値段が違うのでそれも覚えなければいけません。週末だけのアルバイトの私にはそれができませんでした。

迷惑をかけたのは部門番号の登録(レジ打ち)です。商品の値段は、間違えて打ってしまうと、お客様に指摘されます。しかし、お客様は部門番号を気にしません。だから間違えてもその場では問題になりません。

忙しくなってくると、部門番号を間違えたことにも気付かず、レジを打ち続けていました。あの頃は、商品を袋に詰めるのも仕事でした。ノロノロしている私のレジだけ長蛇の列が出来てしまい、お客様がイライラしているのが伝わってきました。そうなると部門番号の訂正どころではありません。当時の私は部門番号の大切さがわかっていませんでした。とりあえず金額さえ合っていれば大丈夫だろう、それぐらいの気持ちでレジを打っていました。商品管理が大変なことになっていたと思います。

こんなに迷惑をかけてしまったのに、店長さんは寛大な言葉で送り出してくれました。自分は寛大な大人になれたのかなぁ、ふと思い出してしまいました。

しかし、当時、レジ打ちをしていた人たちは、部門番号を覚えて、毎週変わる特売品の値段を覚えていたのだから、すごい技術を持っていたことになります。


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