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家庭のテレビに顔が映って電話ができないかなぁ…

noteが「あの会話をきっかけに」というお題で記事の募集を始めました。この企画の主旨は、次のように書かれています。

リモートワークやオンライン授業などで働き方や生活様式が変化した昨年以降、だれかと交わす「会話」の大切さについて改めて考えた、というひとは多いのではないでしょうか。

こんなことがありました。

Zoomの導入

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。2020年1月のことです。私の法人では、コロナが爆発的に蔓延する前からZoomによるオンライン会議の準備を始めました。理由は、私の腰の手術でした。

私は、その年の3月に腰の手術を予定しており、約1ヶ月、職場を離れることになっていました。そこでZoomでした。病院や私の自宅と法人本部をオンラインでつなぎ会議を行うことが目的でした。

まずは、一部の役員で練習を始めました。同じ建物の別室でZoom会議をしました。その練習の効果があり、私が入院をした翌日から病院の談話室でスムーズにZoom会議ができました。

Zoomで見送り

また、会議が終わると、法人本部にいた役員がパソコンを持って利用者の集まる場所に移動してくれました。そのため、入院中も利用者の皆さんに会うことができました。また、利用者の皆さんからも私の腰を気遣う言葉をたくさんいただきました。

私の入院が後半になると、法人本部にいる役員もZoomに慣れてきて、パソコンを持ったままいろいろな場所に移動するようになりました。面白かったのは、パソコンを玄関に持って行き、そこで利用者のお見送りをしたことです。利用者がパソコンの中の私に手を振って帰って行きました。

Zoom、オンライン化の可能性

私が、2週間の入院と1週間の自宅療養を終えて職場に復帰した日のことです。一人の男性利用者私のところに来て言いました。

「髙橋くん、オレもパソコン、話したい。」
「お父さん、入院した、面会できない。」

私の入院中に、その利用者のお父さんが入院しました。また、そのころコロナが蔓延してしまい面会ができなくなっていました。そのため、彼もZoomでお父さんと話がしたいと言うのです。それからしばらくしてお父さんも退院され、この話もそこで終結しました。しかし、ここにZoomやオンライン化の別のメリットがあることを知りました。

動画で家族の近況を知る

このコロナ禍においては、グループホームに入居している利用者が家族と会えないという問題が発生しています。利用者本人も家族に会いたい、家族も近況を知りたい、そんな要望があります。ただし、Zoomは受け手側の準備が整わずZoomによる面談には至っていません。

しかし、このことを発端にしてオンライン化が進みました。今は、活動の様子を動画にしてオンライン上に限定公開をしています。ご年配のご家族も、スマホさえ持っていれば、QRコードを読み込むことができます。それで動画が観れます。

先日、また別の利用者のご家族が大きな手術をされました。術後、退屈な入院生活の中で、私が公開した動画を観ることが支えになったと言ってくれました。

家庭のテレビに顔が映って電話ができないか…

私の退院後に話をしてくれた利用者のおかげで、新しいニーズを発見することができました。今後、オンラインによる面談がもっともっとスムーズにできるようになるといいです。

ある利用者の家族は「電話をしたら、テレビに顔が映ったらいいのに。」と言っていました。

どなたか開発していただけないでしょうか。遠く離れたおじいちゃん、おばあちゃんがお孫さんと話をする、また介護施設でも需要があるはずです。超高齢社会では重宝されると思います。

連続投稿1000日まで、あと12日。

#あの会話をきっかけに #暮らしたい未来のまち

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