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社会情動スキルを身につける⑤/ホープ(目標を設定する)

2021年02月06日、早稲田大学エクステンションセンターZoom講座で、向後千春先生の「社会情動スキルを身につける」を受講しました。今日は、この講座で学んだことの中から、Hope(達成への意思と経路)について、私の仕事と関連付けてまとめます。

こころの資本

私たちは、3つの資本を持っています。3つの資本は、人的資本(知識と技能、その使い方)人間関係資本(人脈、仲間、人望)心理的資本(意思、自信、人柄、態度)です。この3つの資本の内、心理的資本は、持っているだけでトレーニングをしていません。誰もがあたりまえだと思っている資本です。これまで、持つだけでトレーニングをしてこなかった、心理的資本のトレーニングが今回の講座の目的です。

さらに、この心理的資本は4つに分けて説明がされています。それは次の4つです。

・Hope(達成への意思と経路)
・Efficacy(効力感と自信)
・Resilience(立ち直り乗り越える力)
・Optimism(現実的で柔軟な楽観主義)

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。昨日と一昨日は、支援場面におけるEfficacyについて書きました。

・ポジティブフィードバック
・ふりかえりを記録する

今日からは、Hope(ホープ)について書きます。

ホープとは、自分の目標を達成しようという意思の力を持ちそれを達成するための方法を持っていることです。

支援における目標設定

私は、理事長業務のほか、利用者の皆さんの話を聴くことが仕事です。皆さんの話を聴くことで、改善とまでいかなくても、楽しくなったり、楽になってもらえたらうれしいと思います。しかし、話を聴くことで、ご本人の目標を阻害してしまうことがあります

私たちの支援は、支援目標に基づいて行われます。講義では、ホープを開発する方法の一番に「目標設定をする」と書かれています。目標を設定する点は同じです。しかし、支援における目標と心の資本となるホープの目標とでは異なることがあります。

支援目標も、本来は、利用者自身が自分で自分の目標を立てます。また、目標を立てられるように手伝うことが支援です。しかし、実際の支援目標は、利用者が日ごろから支援者に言われ続けていることが目標になりがちです。利用者は、できないことを指摘され、それが自分の目標だと思い込んでいます。

達成できそうもない目標

支援では、できないこと、苦手なこと、何回チャレンジしてもできなかったことが目標になっていることがあります。つまり、簡単に達成できる目標ではないということです。

今、利用者に提供される福祉サービスは、直接支援をする事業所の支援者と、サービスの調整等をおこなう相談員で構成されています。利用者は、困ったことがあると相談員に相談をします。相談員の仕事は、利用者の話を聴くことから始まります。失敗をすると相談員に相談するというループができ上ります。

講義では、「偽りのホープ」という説明がありました。明日は、偽りのホープの事例から始めます。


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