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「~だと思います」これが事故の始まりです

打ち合せ(申し送り)でのやり取りです。「~だと思います」とか「~のはずです」という報告を聞くことがあります。これで納得をしてはいけません。これで納得をするくせがつくと重大な事故につながります。

繰り返されてしまった事故

先日、悲しい事故がありました。送迎車の中に幼い子どもが置き去りにされてしまいお亡くなりになった事件です。また、数年前に障がい福祉サービスでも同様の事故がありました。それを教訓にして7月は送迎車事故防止月間になったという周知が関係機関からありました。それでもまた、7月に事故が起きてしまいました。

一連の報道の中で気になったことがあります。「休みだと思っていました」という証言です。「思っていました」は危険です。思い込みだけでなく、少しでも疑問に思ったらそれが真実かどうか最後までしつこく確認する習慣が必要です。

思い込みから起きた事故

私は障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。私の法人の事業所でも、思い込みによる事故が起きてしまったことがあります。一人で帰ることができない利用者が、他の人のガイドヘルパーにくっついて事業所から出て行ってしまいました。支援者がそれに気がついたのは30分以上経ってからでした。

私の法人が経営する事業所の一つに日中活動事業所があります。おもに知的な障がいのある人が利用しています。事業所の利用者は、自分で交通機関使って来る人、家族が送って来る人、送迎車やガイドヘルパーを使っている人などさまざまです。また曜日によって、状況が異なります。事故は、その確認が不十分で起きてしまいました。

その利用者は、他の利用者を迎えに来たガイドヘルパーにくっついて事業所を出てしまいました。ある支援者が、事業所を出て行く利用者を見かけました。そのとき、利用者とガイドヘルパーの間に距離があり、支援者は少し疑問に思いました。しかし、疑問はそこで終わっていました。あとから聞くと「ガイドヘルパーと一緒だと思っていました」と返答がありました。

「~じゃないですかねぇ…」は絶対に認めません!

その日の申し送りで絶対におさえておかなければいけないことがあります。あいまいにしておくと事故につながる案件です。

日中活動事業所は、毎朝10時から活動が始まります。利用者はおおむね9時半ごろまでには到着します。私は、10時を過ぎても利用者が来ないと支援者に聞きます。「あれっ?今日、〇〇さんは?」

支援者の中には「今日、病院じゃないですかねぇ」と、答える支援者がいます。確実だと知っていても仮定として答えるくせがついています。これに慣れると危険です。

私が「確認してください」と言うと、支援者はあわてて訂正をします。日常会話に疑問や仮定のような表現を使う人が増えました。私は、「~だと思います」とか「じゃないですかねぇ」という報告はゆるさないし、自分でも使わないように気をつけています。

二度と同じような事故が起きないようにしなければいけません。

連続投稿1000日まで、あと54日

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