人生のあらゆる悩みは対人関係にある(福祉事業所と地域の関係)
来週、地域で福祉活動を展開している区民の皆さんと「障がい」というものについて考える勉強会をおこないます。今回の話のポイントは、「人生のあらゆる悩みは対人関係にある」というアドラーの言葉からヒントをいただき、福祉事業所が地域の方々とより良い関係を築く必要性についてです。
障がいのある方で、日中活動への通勤途中に大きな声を出したり、飛び跳ねてしまう方がいます。支援者は、一人で通勤(通所)するには問題だと思います。しかし、これは「問題」ではなく「課題」です。
この障がいのある方がこのような行動に出るということは、あらかじめ予測ついたことです。だからこそ福祉サービスを使っています。これを解決するのが支援者の役割なので、これは「課題」です。支援者は思うように支援ができないと、「問題」とくくってしまう傾向があります。
たとえば、この利用者が通勤(通所)途中で急に飛び跳ねたとき、そばに居た通行人が驚いてよろけそうになったとします。それが何度か続くと、この通人は、福祉事業所に注意をしに来ます。そのときは怒っています。事業所の支援者はただただ平謝りです。
もし、この通行人が日ごろから顔なじみだったら、そんなに驚くことはありません。さらに、危険な場面を見かけたら情報提供をしてくれます。
怒って注意をされると支援者は謝るだけです。だからこの案件は「問題」になります。しかし、情報提供だと「感謝」になります。
問題はその人にあるのではなく、その人をとりまく周り人との関係にあるということです。私たちは問題にならないよう、地域の方々と日ごろから関係を作っていくことが必要になります。
アルフレッド・アドラーは言いました。
「人生のあらゆる悩みは対人関係にある」