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ryojoho fieldwork 2403

3月の末、首都圏ではすっかりお馴染みとなった印象の
「どこかにビューーン!」で旅に出た。

個人的にどこかにビューーンは、北陸新幹線の駅を候補駅に
入れないことがコツだと思っている。

今回の候補駅は「秋田」「七戸十和田」「仙台」「新潟」

この4つならどこに行ってもある程度”遠い”

そんな気がして、当たったのは「仙台」だった。

仙台、ちょうどいいなと思っていた。

一泊二日のため宿を探すのだが、相場は平均一万二千円くらいでちょっと
自分の感覚より高い。

ならば山形に行こうと思う。

山形は宿は7000円くらい、仙台と山形の往復で、仙台での宿泊費とトントン
ならば山形に泊まろうと思った。

仙山線と陸羽東線に乗るのが楽しみになって当日を迎える。


出発駅は「大宮」、7時37分発のやまびこ123号仙台行きに乗る。
あぁ、ダイヤ改正でE3系の連結相手はE5系になったんだと実感。


福島駅では停車時間にE3系との切り離しを眺める。
かつての急行「いいで・ざおう」のように、多層建の列車は東北筋の宿命なのかもしれない。


車内は結構ガラガラで、落ち着いて移動できた印象。
途中駅で降りていった前の席のおばさんが、弁当のゴミをテーブルの上に
置きっぱなしにしていったことに少し腹が立ったが。


仙台につく、私は地下鉄の一日乗車券を購入し、市電保存館のある富沢駅を目指す。


仙台市電保存館には立派なジオラマがあった。仙台の街並みをイメージしている。レイアウトは、東北本線・仙山線・仙石線と仙台市電が再現され、ED75が旧型客車を牽引して健気に走っていた。


左右非対称の前面デザインが特徴の保存車もユニークだ。


太平洋戦争の最中、女性も市電の運行に携わっていた。
写真が時代を物語っていた。


富沢を後にする、
仙台市営地下鉄の南北線の車両は、先頭車のフロントオーバーハングが恐ろしく長い。


勾当台公園の模型店を訪問し、バスを撮影する。
かなり行き当たりばったりだ。

もう仙山線に乗っちゃおうか?それとも東西線に乗ってみようか?


国際センターという駅に降りた。

広角15mm(APS-C)


地下鉄東西線が地上に顔を出す。
私は、伊達政宗の兜をイメージしたデザインのこの形式がちょっと好きだ。

独眼竜感を出しても良かった気がするが。


仙台駅に東西線で戻る。仙山線に乗り込む。


途中、溶けない雪が残っている場所も車窓に映る。


撮りたくなる駅名標が心を揺さぶる、ピントは合わない。


羽前千歳の平面交差は抑えておきたい。
狭軌1067mmと標準軌1435mmのクロッシングである。


降雪に対応した、つばの長い信号機が、雪国の鉄道を物語る。
(あ、山形駅についてます。)


山形を走る列車たちが駅に集う。
左沢線の気動車、仙山線の低床電車、山形線の719系。


719系が米沢方面に去っていった。


わたしは駅の蕎麦屋で夕飯を食べ、スターバックスでアイスミルクを飲んで暇を潰す。

ホテルが七日町の方で、E8系の写真を撮ってから戻ることにした。


セレンディピティな巡り合わせ、E3系の旧塗装がやってきた。
新幹線の塗装変更は、地域のリブランディングである。


撮ろうと思っていたのは、KIOSKの壁に描かれたE8系の広告を写真の
タイポグラフィとして使う構図だ。
いまいちパッとしなかったが。


新幹線車両センターに回送されるE8系を撮って終わる。


ホテルにチェックインする、夜11時ごろ、山形の友達と久しぶりの再会を果たし、話でもしようと車でドライブをする。

新幹線の車庫に連れていってもらうと、E8系とE3系の姿を拝むことが叶う。


翌朝、山形駅へ向かう。


奥羽本線で舟形という駅まで乗る。

E8系を撮影するためだ。


賛否両論ある山形新幹線の藍とオレンジの塗装は、私は好みである。
地元の古河を走る東北新幹線を眺めると、この塗装は屋根が目立って存在感があっていいのだ。

もちろん紅花のオレンジをイメージしているだろう、地域性を形に表現するのは素晴らしいことだと思う。

E8系はよく見るとロゴマークがない。意図は不明だけれど、ロゴマークがその新幹線の印象を決めつけてしまうのであれば、使う人によって印象は人それぞれでいてほしいのではないかと思っている。



E8系が私の中で好印象なのは、
グラフィック、装飾デザインに迷いやエゴを感じないからだ。

E6系と比較する、E6系はエンツォフェラーリなどのデザイナー奥山清行さんの手癖みたいなものが顕著で、かっこいいのだけれどもすごいやつ感がしている。
E8系はあまり明言されていないだろうが、同氏が絡んでいることは間違いなさそうであるにも関わらず、塗装デザインがシンプルで、併結相手のE5系との親和性も図られている。
私はE8系はサイドビューが一番好きである。
見る角度によっては素直にかっこいいと思えない角度もあるのが、
E8系の悩みどころだけれど。(そこも味)


E8系の撮影に満足し、舟形駅から新庄へ向かう。
跨線橋ではE3系を撮影した。


なんか青春18きっぷのポスターのような写真も撮れて、満足。


701系がやってきた、新庄まであと一息。


新庄駅に着く、乗り換え時間は15分。3線の車庫にホッと一安心。


臨時快速ゆけむり号で仙台を目指す。


陸羽東線に進路を撮るキハ110、奥羽本線に別れを告げる。


乗車しているのはレトロラッピング車両
車内は年末に乗った釜石線の快速のよう。


ローカル線を速く移動する、日本の鉄道の変わらない価値みたいなものが
少し残っている列車だった。



列車は小牛田から東北本線を経路とする。
架線下DCは701系とすれ違う。


東北本線はやっぱりいい。東北地方の根幹だ。


仙台駅の跨線橋には小窓があり、駅を上から眺める。


私は新幹線に乗って仙台から大宮に帰る。
目をつけていた新白河駅は、スローシャッターで昔の東北新幹線のよう。


大宮駅で降りる。
大宮駅のコンコースを歩く人々は皆、悩みなんてなさそうだ。

東北の人たちの内向性みたいなものと優しさのギャップが好きかもしれない。

移瞬動感、私のテーマです。

ありがとううございました。

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