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島田正樹さんインタビュー vol.3


島田さんへのインタビューも第3回、
後半に入ってきました(全4回)。

この回では、
内閣府の出向を終えて
さいたま市に戻ってきてからの仕事について
うかがいましたよ。


第1回は→こちら
第2回は→こちら



vol.3 さいたま市へ戻り、まちづくりへ


<そして内閣府へ>のつづきから…)

島田
管理職の「いいよ!」の一言で
動くことが、
ほんとに多かった(笑)。
   
齋藤
それだとスピード感も
ずいぶん違いそうですね。

島田
ほんと、違ってましたね。

齋藤
風土の違いって、
外に出たからこそわかることですね。
それもなかなか貴重な体験
だったのではないでしょうか。

それでは、
こんどはさいたま市へ
帰還してからの
今の仕事について
聞かせていただきましょう!


<さいたま市へ戻る>


島田
さいたま市に2016年4月に
戻ってきて、
こんどは都市局に配属になりました。

齋藤
そこではどんな仕事を?

島田
今の部署になって
5年目になるのですが、
さいたま市内にある
大宮駅近くの
市有地活用が仕事です。

齋藤
市有地活用。
どのくらいの広さなんですか?

島田
駅から歩いて
7〜8分のところにあるのですが、
広さは2ヘクタール以上あるんです。

齋藤
お、それは、場所の広さもある。
なかなか簡単には決められない感じですね。

島田
そうなんです。
もう20年くらい
市営駐車場のままなんです。

齋藤
20年!
それは簡単に決められないですねぇ。

決めて、何かをつくっちゃったら、
それこそ50〜60年
動かせないものになっちゃう。

島田
そうなんです。
でも、そろそろ決めなくちゃいけない。

大宮って、
線路でまちが東西に分かれていて。

西側はどちらかといえば新しいんですね。
ペデストリアンデッキがあったり、
高い建物があったり。

齋藤
なるほど。

島田
それに対して、
東側は昔ながらの家も残っていたりして。

齋藤
対照的ですね。

島田
そう。
個人所有の土地も多くて、
商店があったり。
この市有地は駅の西側にあるんですが。

No.3大宮駅2

写真は大宮駅東口の風景


齋藤
そっか。
駅から徒歩圏内のところに、
2ヘクタールの市有地が
どんとあると。

新しく土地を買収しなくても
開発ができるけれど、
周辺地域への影響も大きくなる。

島田
そうなんです。
加えて、
その位置なんですけど、
ちょうど住宅街が
始まるあたりというか、
住宅街の中に
入り込んだところにあって。

齋藤
お、ますます難しい!

島田
経済を優先するのか、
生活を優先するのか。
どっちを取っても難しい。

齋藤
もちろん島田さん一人で
決めることではないけれど、
島田さんは個人として、
どんなキーワードで
開発のことを考えているんですか?

島田
いろいろ頭には浮かんでいます。

大宮自体のポテンシャルは
高いと思っていて、
働く人のまちでありながら、
人の流れはけっこう、ある。

齋藤
にぎやかなんですね、今でも。

島田
そうなんです。
だから、今の人たちも大切にして、
人が成長したりとか、
交流したりとか、
そのあたりも
キーワードとして考えたいんですよね。

働きにきて、そのまま帰るっていう
それだけのまちにしちゃうのは
もったいないと。

齋藤
うん。
すでに住んでいる人や
通っている人が
活用する場っていう選択肢もあるし、
新たに人を
呼び込むための場って
いう選択肢もある。

どういう人に向けたものにするかで
ずいぶんと開発の仕方も
変わってきますね。

島田
そうなんです。
たしかに、大宮駅周辺は、
オフィスとしての床が
足りてないということもあって。

オフィス床が増えれば、
企業誘致なんかも
もっとできるっていうこともある。
経済力を高めようと思えば、
そういう選択肢もあるんです。
   
齋藤
でも、
「交流」とか「成長」とかも
気になる。

島田
地域経済を考えて
量を追うというのもあるけれど。

仕事が終わったらすぐに
電車に乗って帰っちゃうのではなくて、
やっぱり何かしらの
交流や学びの機会が
生まれてほしいですね。

No.3親子花火大会_駐車場イベント

この写真は、島田さんたちが活用を検討している市有地を使っておこなわれた「親子おもちゃ花火大会」の様子


齋藤
大宮って、
東北新幹線も、
上越新幹線も、
そこから分かれていくんですよね。
だから、交通の要所でもある。

島田 
交通の結節点なんて
言ったりもします。

齋藤
そんな中、
新型コロナウイルスが出てきて、
三密のオフィスはもうダメじゃないか、
空間の設計の仕方、考え方を根本から
変えなくちゃいけないんじゃないか、
なんて言われ出した。

ハードのまちづくりだけじゃなくて、
経済も文化も生涯学習も、
いっぺんに考える。
専門性と視野の広さと、
両方に挑戦することになりますね。

島田
まちのグランドデザインのようなものが
あればいいのだけれど、
今まではそういったものがない中で
市有地の活用を検討してきました。
だからいろいろと
想像しながらやっている感じ。

齋藤
難しいけれど、
まちの将来像をイメージしながら
実際の土地に絵を描いていくのって、
自治体の仕事の魅力の
ひとつかもしれないですね。

住民のワークショップとかは?

島田
市有地の活用のため、ということではなくて、
地区のまちづくりについて話し合う
まちづくり協議会というのをやってます。

新型コロナウィルスの影響で
進まなくなっちゃってますが…。

あと専門家の意見も聞こうと
動いているところです。

なんとか来年度の予算審議の時期には
何かしらの方向性を
出そうと奮闘中です。

齋藤
そっか。
ん? 来年度…?
それって、すぐじゃないですか!

島田
はい、頑張りどころです(笑)。

齋藤
そっかそっか。
それは佳境だ。

島田
市がなんでも
細かく決めちゃうんじゃなくて、
市はコンセプトを出して、
実際に事業をしたい企業などから
提案してもらえるように
したいと思っています!

齋藤
なるほど、頑張って!

まだまだ聞きたいけれど、
仕事仲間とか、チームのこと、
また公務員について、
このあたりのことも
うかがっていきたいと思っているので、
そちらに話を移しましょう。


(次回につづきます。)

次回は最終回、
島田さんの価値観に迫ります。
5/7(木)配信予定、お楽しみに!
   



こちらの投稿は、主に自治体職員向けにその成長を支援する内容となっており、
継続して読むことで、思考力、判断力、実行力の向上に役立ちます。

1ヶ月で関心のアンテナが立つようになり、
3ヶ月で思考の解像度が上がる。
6ヶ月で視野の深さと広さのレベルが上がり、
1年で判断力、実行力に格段の違いが出るようになる。
まちづくりを担う力をつけていきましょう。

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