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自ら分析する撮影のポイント#10~都市の持つ過密さを表現する方法~

今回は僕が都市風景のシリーズ"congestion"で撮り続けているビルが密集して立ち並ぶ写真の撮影ポイントを3つご紹介します。

1.スケールの対比を作る

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この写真では、手前の低層マンションと奥の高層マンションによってスケールの対比を作っています。この対比によって低層マンションはより低く、高層マンションはより高くという様に、それぞれの高さの印象を強調することができます。
高さや大きさを強調したい場合は、このスケールの対比がとても有効です。

スケールの対比

2.レイヤーを作る

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手前から奥にかけて建物のレイヤー(層)を作ることで、建物が幾重にも重なって見え、密集感を強調できます。
このレイヤーが多ければ多いほど、写っている建物が多ければ多いほど密集感が強くなります。
極端な例ですが、大きい建物が横に2つ、奥に2つだけだと密集感は出ませんよね?
画面上にいくつ、何層に渡って建物が写っているかがポイントです。

建物のレイヤー

3.隙間や空を見せない

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ここまで2つの写真にも共通することですが、 建物間の隙間から見える空や建物の最上部と空=余白を見せないことで、密集間を強調すると同時に高さも強調しています。

空が見える見えない比較

建物の最上部を見せないことで、建物の高さが分からなくなり画面に収まりきれないほど高いと暗に示すことで見る側に高い建物であろうとイメージさせるこを狙っています。
また、建物が密集していても建物と建物の隙間から空が見えてしまうと、奥には建物がないと示すことになってしまうので、建物どうしが重なって見えるポイントから撮影しています。

その他の作例はこちらをCheck!

都市の密集した風景を撮るには撮影ポイントとアングルが非常に重要になってきますので、街を色んな視点で観察しながら歩いくと良いでしょう。

僕のwebサイトに東京、ニューヨーク、香港の密集写真を掲載していますので、是非チェックしてみてください!


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