『天気の子』

7月19日金曜日、晴れ

今日公開の新海誠の新作、観てきた。(『名探偵ピカチュウ』の予告編でその存在を知ったくらいだけれど、知ったらとても観たくなっていた)
事前知識を仕入れることなく、予告編はもう一回『響け! ユーフォニアム 誓いのフィナーレ』ので観て(あー、『プロメア』でもやってたよな、きっと)臨んだ今日。

消化不良な部分もたくさんあったけれど、「君に出会って、君を取り戻すために、世界を変える」というところ。(なぜそんなに彼女に夢中になるのかわからないけれど)「君がとても大事だ」という感情。その昂りがとても気持ちいい、そういう映画でした。

強く、強く「君を」求める気持ち。そして相手からも同じように強く求められるというところが、すごく好きなんだな……って再確認。

(おじさんが、あの年頃の女子を「好きだー!」ってシナリオを書いているんだとおもうと、「うわー……」というのは、ある。あるけど、まあ、ねえ。僕もそれ観て喜んでるわけだし。あの年の頃に、ああいう「自分たちしか見えない」突っ走るような求めあいかたをしたかった──なんてのが、あるのかも)

* * *

わかってほしくて、わかりあえたような気がして、でもどうしようもなくすれ違ってしまって、結果、完全に行き違ってしまう物語だった『秒速5センチメートル』があって。
すれ違いの残酷さと、そして情景のどうしようもないくらいの美しさの対比、みたいなので悲しさが際立つ?

『君の名は。』では、君を想うあまり世界が変えて君を助けて、でもそのせいで出会いさえ消えて無くなった今の世界で、でも運命の糸でつながったことがあった二人がふたたび出会いなおせる希望が描かれて。

今度は君を取り戻すために世界を変えて、そして世界は変わり果てたけれど君と一緒になれた、という物語。(セカイ系と言われる、極地に至った)

* * *

まあでも細かいことはどうだっていい。

一緒になれた安堵のあとで君を失って、名を叫びながら全力で追い求めるあそこが、めちゃくちゃカタルシスなんだよなー!!

届きそうにない絶望的な距離の中、それでも必死で手を伸ばして、伸ばして──届く。そして握り返してもらえる優しい世界。

* * *

瀧くんと三葉がそれぞれ出てきたときは「おっ!」となった。(ネームプレートに「MIYAMIZU」ってあったし、エンドロールでも宮水三葉とあった。まだ一緒になってなかったんだなー)

エンドロールではそれ以外にも勅使河原に早耶香、四葉の名前があってびっくり。早耶香は警官やってた? 勅使河原と四葉はまったく気がつかず無念。

『言の葉の庭』は観てないからわからなかったんだけれど、『君の名は。』では「ユキちゃん先生」が出ていたとかなんとか。そういうのも好きな監督なんだな……。

* * *

名前を叫んで、手を伸ばして、そして叫び返してもらえて握り返してもらえる。そこが、繰り返しになるけれど、とても気持ちいい映画でした。(年齢のことは、もう考えまい。あえて)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?