進学祝い

３月２２日金曜日、晴れ

どうやら花粉がひどかったようだ。（伝聞）
いや、僕だってその只中を歩いていた。けれど、よくわからなかった。もう壊れてしまっているのかもしれない、僕の受容器は。

＊　＊　＊

午後から保護者同伴での新入生説明会に。

「１３時２０分に校門横で待ち合わせね」
そう約束したのは僕だったのだけれど会社で伝達事項をあとひとつ、もう一つとやっていて間に出る時間が遅れ、そしてまた電車が一本ずつ遅れ。

どうあっても間に合わないことが確定してしまったので待ち合わせ５分前にラインで謝る。便利ね、スマホ……　ほんと申し訳ない。

「東京の真ん中の学校ですので８時半に間に合うようにと、そういう時間に家を出ると遅れます」「恥ずかしい話ですが遅刻が多い」などと先生が説明している。隣に座っている息子の目がものすごーく冷たい。
ああ、僕は彼になにもいう資格がないなあ……　この先遅刻しないで学校に行けると、いいね？　父ちゃんみたいなルーズはダメだよ……　あああ、かっこ悪いなあ。

＊　＊　＊

そういうつもりではなかったのだけれど来年度もＰＴＡのお仕事を引き受けることになってしまった。今度は広報。インタビューとか写真撮影とか、正直ムリなんですけどー……　人と話すの、できれば避けたいし。

ただ、ねえ。誰もやらないというので顔を見合わせている状況でほっかむりっていうのも、なんだか卑怯な気がしてねえ……。ああ、貧乏くじ、引いたなあ。自ら望んで、だけれどさあ。

＊　＊　＊

夜。新宿の雛寿司にてこどもら二人の進学祝い。

息子の食べっぷりが見事で、そしてたぶん、あれはまだ数貫イケる余裕を残していたとみた。これが──若さか……！

最後の黒蜜きな粉がけバニラアイスクリームもたいそうおいしゅうございました。