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西巣鴨短歌、雨

絡み合う二人はまるでスコールに取り込み忘れた洗濯物

夕立に濡れた癖毛が愛しくて指を絡めた傘はいらない

満員のひといきれで結露した電車の中で腰に手を廻し

駆け巡る血潮の音に耳すまし蒸れて苦しい離れたくない

生乾きタオルケットに混じり合う二人の寝息二人の残滓

胸と胸重ね合わせて雨音と不協和音を鳴らす心臓

張り付いたTシャツたくし上げたなら雨と香水焦れて香る

残忍な笑みを浮かべて引き寄せて愛と恋は同じさと囁く

新品の下着も濡れてぐずぐずで我らこれから何を失う

窓の外タバコの煙の向う側雨に打たれてみみずが死んでた

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