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「遅考術」を読んで

私はこれまで、周りの方々から「頭の切れるタイプ」と言われた事は一度もありません。ただし、一つの課題に対してじっくりと思考することは割と好きで、得意だと思っています。ですので、せっかくならじっくりトコトン考え抜く力を「使えるスキル」にまで高めてみたいと思い、読んでみました。

「遅考」とは意識的にゆっくり考えることを意味し、それを使いこなす方法を「遅考術」と著者は言います。
まずは思いついたことを否定してみる。直感だけではうまくいかない時は熟慮に切り替える。
間違いやすい因果関係に気をつける。原因と結果が逆であったり。
対象実験では、調べたい条件以外はできるだけ同じになるように揃える。サンプルの偏り、規模には気をつける。

などなど、思考方法だけでなく、調査研究分野において必須となる考え方も数多く紹介されていました。

慌てて思考してしまうと、自分や集団にとって都合の良い解釈に捻じ曲げられてしまって、誤った判断を下してしまうリスクが高くなってしまいます。
もちろん、ゆっくりと時間をかけて考えれば良いのではなく、様々な角度から深く思考する事が大切なのだと思います。
仕事や普段の生活の中で、これまでの経験や常識だけでは解決策が見出せない場面もあると思います。このような時、遅考術をツールとして意識的に使う事で、物事の本質をしっかり捉え、的確な判断ができる人間になれるよう、努めていきたいと思います。



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