美容師としてだけでなく、フリーランスとして考える。
こんにちは。
フリーランスとして美容師をやっております加藤と申します。
久しぶりに今まで書いてきたnote記事を改めて読み返していいたのですが、その時感じていた自分の中のホットなテーマをその都度よく書いていたなぁなんて思ったので、、、
今回は僕が最近よく考えているキャリアアップについて書いていこうと思います。
美容師という仕事を始め、チームから個人へと働き方の方向転換した僕ですがこれまで一貫して変わっていないことが一つだけあります。
それは、プレイヤーとしてしか美容業界に携わっていないということ。
美容師として会社に勤めていると年齢や経験値に付随して店長やマネージャーなど管理側のポジションにつく方も多いかと思います。
また、ある程度キャリアを積むと独立出店をしプレイヤーと経営者を兼任する方も増えてきます。
美容師という仕事は技術職であり接客業であるので、当然お客様がいて初めて成り立つ仕事だと思っています。
プレイヤーという立場しか経験していないとはいえ美容業界に居続けることができた(美容師を継続してこれた)ことは自分一人の力では無く、慕ってくれるお客様がいてくださった結果であり、非常にありがたいことです。
とはいえ他業界に目を向けてみると、良くも悪くも一つの環境や立ち位置に居続けることを目指す方というのは近年減ってきているように感じます。
自分の価値を高め可能性を引き上げるために戦うフィールドを変えるという選択肢は、一般社会においてキャリアアップを考える上で必要不可欠になっているようにも思います。
この「良くも悪くも」というのは決して否定的な意味ではありません。
自分自身の市場価値を広げ、さらに上げていくことを考えてのアクションだとすれば、結果暗転したとしても前向きかつ大きな一歩だと思っています。
⬛️そもそもキャリアアップって?
そこそもキャリアアップとはどんなことを指すのかを考えてみました。
役職が上がる
給料が上がる
起業や独立をする
仕事の能力や知識等の専門性を身につけて現在(いま)の自分自身の市場価値をさらに向上させること。
その結果として考えられるこの3つが、一般的にキャリアアップと考えられているのではないかと思います。
勿論、自分が目指すべき理想像に近づくということはキャリアアップにおいて重要な指標です。
とはいえ、それによって他者に貢献し価値を提供するということもキャリアアップを目指す上で大事にしたいポイントになるのではと思います。
目標とすべき理想像に近づくことで他者に還元することは、つまるところ社会やコミュニテイの中における自分の市場価値が向上するということと同等なはずだからです。
⬛️美容師としてのキャリアアップ
「キャリアアップとは?」を考えた上でもうちょっと深ぼってみようと思います。
じゃあ美容師における理想的なキャリアアップとは何なんでしょうか。
前述したようにわかりやすいところで見ると、美容師も同じように役職や給料が上がる、そして独立出店した時にキャリアアップしたと感じることが多いのではないでしょうか?
例えば雇用サロンで美容師として勤め、アシスタントからスタイリストになり、経験と指名数そして売上を積み重ねトップスタイリストになります。
そこから店長やマネージャーを任されプレイヤーとしてだけでなく俯瞰で現場を見る目を養うこことを必要とされ、少しずつプレイヤーからフェードアウトする形でどこかのタイミングでハサミを置き、経営にジョインする立場になる。
こういった流れは役職という可視化できる美容師としてのポジションも上がり、順当に行けばそれに従って収入も増えていくはず。
更にはより自分らしく働くことを目的とし、自分が目指す環境を求める先にある独立出店はプレイヤーから経営者というまた違ったステージから美容業界に貢献できるポジションになっていくはずです。
⬛️フリーランス美容師の場合
ではもうちょっと深ぼって、、、
美容師の中でも僕たちのようなフリーランスという立場でのキャリアアップはどう考えたらいいのか?
僕はプレイヤーしか経験していないなんて最初に言いましたが、実はフリーランス美容師というのは技術者でもあり経営者でもあると僕は思っています。
言ってしまえばプレイヤーでもあり【自分】という店の店長でもあり、株式会社【自分】の社長でもあるわけです。
技術や接客だけでなく、自社におけるマーケティングやセールス、経営管理もやらなければなりません。
(結構ハードな世界に飛び込んでしまったなというのは黙っておきます。)
話は戻ってそもそもキャリアアップという概念が前述したような役職が上がる+収入が上がるということであれば、比較する役職や数字がないと成立しないはずです。
であれば個人であるフリーランスというのはその比較対象が常に自分になってしまうため何かと比較することを前提としたキャリアアップということは難しいように感じます。
自分のライバルは自分。的な。
そのため、収入が上がるという点においても役職が上がることによる収入アップという概念自体存在しません。
その逆も然り。
強いていうなら収入アップで見れば技術と接客、つまり対面でお客様に提供する価値の対価のみがそこに直結してきます。
⬛️フリーランスが持つべきキャリアアップの定義
ではもうさらに深ぼって、、、
僕たちフリーランス美容師における本当のキャリアアップというのは何を基準に、そして何と比較することで積み上げるべきなのか考えてみました。
それは、誰かや何かと比較をするのではなく、昨日の自分より高い能力を身に付けることだと思っています。
自分の敵は昨日の自分。
自分のライバルは昨日の自分。
明日やろうは馬鹿野郎の世界線です。
とはいえそれを認めるのは自分ではなくお客様であり自分以外の誰か。
それを日々アップデートすることが僕らにおけるキャリアアップの定義なのではと思うんです。
いやそりゃそうだろ、と思った方もいるかもしれません。
でもちょっと考えてみてください。
キャリアアップのわかりやすい指標として、役職が上がることや収入が上がることと先ほど定義させていただきました。
とはいえ比較対象が自分の場合であれば役職が上がるという概念はそもそもないですし、誰かに評価されて上がるものでもありません。
フリーランスも店舗を持たない独立であることに変わりませんが、大前提として環境の変化は能力が高くなった結果ではない可能性もあります。
転職とキャリアアップは厳密にいうと直近でイコールになるものではなりません。
収入が上がった理由は自身のスキルがいきなり上がった訳ではない可能性だって十分に考えられます。
僕らフリーランスはここを自分でしっかりと理解しておく必要があって、順番を丁寧に踏んでいく必要があるんです。
そもそも僕らの価値を正しく評価してくれるのは自分ではなくいつもお客様です。
選ばれ続けなければ個人で独立したとは言え、ただ働き方を変えただけでありキャリアアップとは言えない可能性もあります。
(結構ハードな世界に飛び込んでしまったなというのは黙っておきます。2回目)
そうなるとフリーランス美容師として、技術者としてのキャリアアップの本質というのは常に技術を磨き専門性を身につけ、他者との差別化をし続けることがキャリアアップになるのではないかと思います。
今のサロンは給料が低いから、もっといい収入が見込めるサロンに転職したことがキャリアアップではないですし、それこそフリーランスになって手取りの収入が増えたとしてもやっていることが変わっていなければキャリアアップしたとはいえないはずです。
(結構ハードな世界に飛び込んでしまったなというのは黙っておきます。泣きの3回目)
おそらくこの部分に不透明さを感じてしまうと「フリーランスは楽して稼いでる」なんてたまに言われるんだと思います。
(僕も最初はよく言われました)
もちろん「役職が人を創る」と言われるようにその環境に身を置くことで自分を鼓舞し能力を上げ市場価値をあげていく人もいます。
ですがキャリアアップ=転職・働き方の選択ではないといいうことは大前提として頭に入れて置く必要はあるかと思います。
⬛️美容師としてではなくフリーランスとしてキャリアを積む
少し話は脱線しましたが、そうなってくるといよいよフリーランス美容師が美容師としての一般的なキャリアアップを経験するというのは難しいことだとな思うんです。
先ずは、誰かや何かと比較することで生まれる見た目にもわかりやすい表面的な役職や肩書きのキャリアアップがないとうこと。
前述したように、僕たちフリーランス美容師というのはプレイヤーであり店長であり、株式会社【自分】を経営する社長まで兼任している状態なので見た目での変化はありません。
(僕は店長感を出すためによくジャケットを着ています←そういうことじゃない)
単純に収入を上げるなら単価を上げるか稼働数を増やすことでプレイヤーとしての生産性を上げるほかありません。
とはいえ単価を上げるというのはそれなりの価値提供が必要になるわけであって、もれなくここは個人でやっていく上でいつかMAX迎えます。
年齢的にもそうですし体力的にもそう。
マンツーマンという大きな価値は自分の市場価値を研ぎ澄ました先の一部分であるということにいつか気がつくはずです。
(でも僕らはここを取りに行くことがマスト)
僕が考えるフリーランス美容師のキャリアアップというのは、美容師としてキャリアを積み上げるのはもちろん、どちらかというとフリーランスとしてキャリアを積み上げていくことにも舵を切っていく必要があると思っています。
キャリアアップの定義が専門的な知識や高い能力を身につけ、経歴を高めることで自分の市場価値を上げるということであるならば、プレイヤーとしてのMAXを追求するだけでなくていいはずです。
美容師として培ってきた技術や知識を必要としているのは何もお客様だけではないはずです。
美容業界の外に見目を向けるとそういった価値を必要としている人はたくさんいるように思います。
僕は個人になって「美容業界を良くしたい、美容師さんの力になりたい」という人が美容師が知らないだけでたくさんいることを知りました。
これはフリーランスになったことで知れた大きな成果でした。
もし自分の知見が必要とされているのであれば自分の市場価値が場所を変え、形を変えることで飛躍的に上がることだってあるんじゃないかと思っています。
せっかく美容師になったのだから技術者でいたい。
せっかくフリーランスになったのだから自分の価値はどこに必要とされているのかも知りたい。
常に感度を高く持つこと。
自分の確度はどの程度なのかを自身で見極めること。
そして常にストイックでいること。
この3つを意識してしっかりキャリアを積んでいきたいと思います。
なんて。
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