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中井久夫著『戦争と平和 ある観察』

新装増補版が先日でたので、読み直してみる。
中井先生の、主にイラク戦争後の戦争と平和についての見方が記されている。

加藤陽子東大教授との対談は再読してもあまり感想に変わりがない。加藤教授をめぐっては最近では学術会議の件があり、日本の平和安全に関する見方は大きく変化した。そのことを含め、この本がエッセイと論文からなるシリーズの最後になりそうと思い、また、私は中井先生に平和が侵蝕されつつある安保法制以降について、更にお考えを伺うのは酷なことと当時思ったものだ。
自分が何かしなくてはならないと決めたのはこの対談を読んだことも一因である。ただ政治の世界は精神科よりもよほど難しく、知的なだけでは多くの人に通用せず、カオスから形を作るつもりでなければならない。

ところで、全て保管されて整理のさなかと伺った中井先生の描画療法の描画を今後どうされるのか気になるところだ。



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