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【ヘッジファンド戦略②】マルチストラテジー戦略って何?

ふじです~

今回は金融ニュースでよく見かける、マルチストラテジー戦略について見ていきたいと思います!

マルチストラテジー戦略って何?

マルチストラテジーとは名前の通り、複数の投資戦略を1つのファンドに組み込み安定リターンを目指す投資戦略のこと。

マルチストラテジーを採用するファンドでは様々な金融商品、転換社債の裁定取引、ロング/ショートなど様々な投資戦略を用いるため株式1本で投資するより低リスクな運用が行えるとの認識です。

メインとファンドマネージャー複数の特定分野の金融専門家が加わることで、強固なチームを作り絶対的な利益を狙います。

マルチストラテジー戦略のメリット

そんなマルチストラテジー戦略ファンドに投資するメリットは、以下3つ。

1、幅広く資産分散できる

先述した通り、マルチストラテジー戦略を採用するファンドは多種多様な金融商品、投資戦略で運用を行います。

1つのファンドに投資を行うだけで、高いレベルで細かく資産を多方面に資産分散できるのは安心ですよね。

2、柔軟性がある

株式のみの戦略を取るファンドの場合、市場において株式投資の優位性が損なわれた場合ファンドの現金比率を高めるなどして「運用をしない」という選択肢をとることがあります。

その点、マルチストラテジー戦略を取るファンドの場合、1つの市場で優位性が損なわれても他の市場で利益を取りに行け、運用資産を無駄なく常に投資に回せるのは嬉しいですね。

3、専門的な知見から投資できる

1つの分野の専門家の知見に頼らず、複数分野の専門家が集まって運用する点で運用者全体の知識レベルの高さや、考えの偏りが防止されるのはマルチストラテジー戦略を取るファンドに投資する大きなメリットです。

マルチストラテジー戦略のリスク

1、短期的には利益を出しにくい

分散投資を行う点で、基本的には長期的に「安定」した利益を出す意味合いの強い運用戦略となります。

一点集中型で短期的にリスクを取り一攫千金を狙うようなファンドと比べると、短期的に大きな利益を得られる可能性が低い点はデメリットになり得ます。

2、運用コストがかかる

マルチストラテジー戦略の場合各分野の専門家を雇用する必要があり、人件費がかさみます。基本的には、大手ファンドのみ採用できる運用戦略であることは否めません。

ある程度まとまった資産が投資できないと、なかなかマルチストラテジー戦略を採用するファンドへのアプローチは難しいのが事実です。

今後の展望

2020年2月に起きたコロナショック以降、不安定な相場で価格が揺れた際に投資者心理が動き不用意な解約を阻止するため、初めから長期投資前提のマルチストラテジー戦略へシフトするヘッジファンドが増えてきました。

理論上で短期的な値動きは鈍いですが、長期的にじっくり資産を育てたいという方はファンドの分散先として投資を検討してみても良いでしょう。

しかし、資産ボリュームの関係でいくつものファンドに分散できないという人は株式ロング/ショートなどある程度短期間で利益が狙えるファンドから投資を検討するのが得策かもしれません。

ヘッジファンドの戦略については、他サイトで一覧にしてまとめているので興味のある方は合わせてどうぞ。

>>ヘッジファンドの空売りの仕組みって?運用戦略とともに徹底解説

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