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あなたの作品は「迫力」を出せているか?

ハイスピードで車が駆け抜け、
鼓膜を激しく揺らすような爆発が起き、
広大な世界を引きで見せて……

アクション映画のような作品は、
とても「迫力」があります。

今週届いたPS5で、
スパイダーマンをプレイしてますが、
これも爽快感と迫力に満ちている。

そんな迫力を……

「文字で出したい!」

と考えたことのある物書きさんは沢山いるはず。

今日はそんな思いを胸に、
「迫力の出し方」をまとめました。

持論ですので、合わなくてもあしからず。


《なぜ人は迫力を感じるのか》

迫力をどうすれば出せるのか。

それを考える前に、
まずは迫力そのものについて考えを深めよう。

そもそも迫力とはどういう意味なのか。
辞書で調べてみると……

「迫力」
見る人や聞く人の心に強く迫る力。

《引用元:goo辞書》


「心に強く迫る力」というのも、
また理解の難しい言葉だ。

なので「迫る」という部分に着目して、
もう1歩深掘りしてみよう。

「迫る」
1.圧倒するような勢いで近づいてくる。押し寄せる。また、せり出している。
2.空間的、時間的に隔たりが小さくなる。接近する。
3.詰まって苦しむ。特に、呼吸が激しくなって息苦しくなる。感情が高ぶってきて胸がしめつけられる感じになる。
4.行き詰まってゆとりがなくなる。せっぱつまる。困窮する。
5.相手にこちらの考えを聞き入れるように積極的に求める。強い態度で要求する。強いる。

《引用元:goo辞書》

うーん、意味が多い!!
もっと分かりやすく、簡単に考えてみると……

・精神に大きな圧が掛かること
・距離、密度が小さくなること

こんな感じかな。
前者が精神的理由、後者が身体的理由になる。

そして先ほど挙げた「迫力」の意味は、
【心に強く迫る】でした。
つまりは精神的な部分ですので……

迫力とは、
人の【心】へと、大きな【圧】が掛かること。

だと言えます。


《迫力のあるなしを区別する》

つまり何か作品を見たりプレイしたりして、
「迫力あるな」と感じた時は、
心へと大きな圧が掛かっている状態だということ。

大きな爆発で建物が吹っ飛ぶシーンなら……

・非日常的な爆発を、映像を通して体感
・大きな音を聴覚から体感
・人物に対する共感、自己投影

といった影響を受けて、
心へと「驚き」「緊張」「不安」など、
大きな圧が掛かるのではないでしょうか。

つまり心に対する圧とは【感情を大きく揺さぶる圧】

そう考えた方が、
より分かりやすいのかもしれません。


つまり迫力を出すには、
人の感情に大きな圧を掛ければいい。

と言えば簡単ですが……

感情に圧が掛かる状況って、
普通にそこら中にありますよね。

何か失敗をして怒られるかもしれない時は、
「不安」という圧が掛かっている状態。
一発逆転のチャンスの時には、
「緊張」「期待」といった圧が掛かる。

こういった状況においても、
迫力があると感じる時、ないと感じる時、
どちらも存在すると思います。

なので迫力を作る時に考えるべきは、
圧の「大きさ」だと私は考えています。


《迫力を出す方法》

しかし正直、迫力と感じるかどうかは人それぞれ。

なので「これだけ圧の大きさがあればいい」
だなんて完全に決まった方法はありませんが、
自分は2つの指標で考えています。

それは「情報の数」「感情の大きさ」です。


感情へと影響を与えるのは、
外部・内部から入ってくる「情報」

目に見えるものは全て情報で、
そこにあるものが何か変化を起こすことも情報。
それ以外の感覚でも常に情報はやってきます。

そして迫力という大きな揺さぶりを起こすには、
一度に沢山の情報を与えることが必要です。


そんな情報によって、
私たちは常に色々な感情を抱えて生きている。

泣きながら笑うことだって出来るし、
笑いすぎて痛みを感じることだって出来ます。

しかし人は、全ての感情を把握してはいない。
最終的には曖昧な「なんか凄い」といった感情に、
集約されるもの
です。

なので感情においては数よりも「大きさ」が重要。

悲しいという感情も、
大きくなれば絶望的な悲しみへと変わる。

それが迫力へと繋がる、感情の大きさです。


まとめると……

まずは情報を増やして、感情に影響を与えさせる。
その上で感情を大きくして、迫力を出す。

これが私の考える「迫力の出し方」です。


おまけ:鍵は理解力にあり》

じゃあ情報をいっぱい出してやるぜー!

という短絡的な思考は逆効果です。
何事もやりすぎは禁物!

情報の数、感情の大きさ。
これらを上手く調整しなければ、
迫力を出す前にユーザーが離れる結果になります。

何故なら……


数や大きさが小さければ、
人は冷静にそれを理解してしまう

だから小さいと迫力にはなり得ないし、
人は理解するとその物に対する興味を失いやすい。
結果的にユーザーが離れる可能性が高まります。

数が多すぎたら、
逆に何も理解できずに混乱してしまう

迫力を出したはずなのに、
「よく分からなかった」「無茶苦茶だった」
という評価を受けてしまいます。

理解が出来なくなると、
また人は興味を失いやすくなります。
だからこちらもユーザーが離れる可能性が高くなる。


小さすぎず、大きすぎず。

迫力となるラインを探していくのが、
物書きの楽しい仕事とも言えるでしょう。


《おわりに》

今日は迫力について、
自分なりの考えを記事にしてみました。

まだまだ実績が少ないこともあり、
信頼性は薄い内容ではありますが、
誰かのお役に立てれば幸いです。

今回のように、
創作に役立つお話は他にも書いていますので、
よければ下のマガジンを覗いてみてくださいね!

では、また次回お会いしましょう。

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